いわゆる若者語や過剰美化語、過剰婉曲表現が氾濫する世の中、その一つ一つをおもしろおかしく切り取りワイワイ言ってるだけの本ならたくさんある。この本の「おっ!」 と思わせたところは、そういった言葉どもを「おバカ語」「おバカな日本語」と名付けて区分したところであろう。語の解釈自体は、他の本などとそれほど変わらないと思うが、その作業一つで、他書との区分ができたと思う。カタカナ語について書かれた以下の部分が、すべてのこういった言葉に当てはまる答えだと思う。
「『この話を相手にわかってほしい』という気持ちが本当にあるならば、自分が使っている言葉がどれだけ理解されるかを気にかけるはずで、そう考えればむやみにカタカナ語は使えないはずです。誰に対しても、よくわからない(自分も実はわかっていない)カタカナ語を使うというのはそういう配慮に欠けている証拠です。せめて相手に伝わっているかを考えて言葉を選びたいものです。」
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