サッカー実況中継で有名なNHKの山本 浩アナウンサー、現在は解説主幹・エグゼプティブ・アナウンサーということです。
Jリーグ発足(1993年)前の1986年メキシコワールドカップの最終予選の韓国戦1985年10月26日は、当時「ワールドカップに一番近づいた」と言われました。木村和司の伝説のフリーキックの実況もしていたんだなあ・・・・。
「東京千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、メキシコの青い空が近づいてきているような気がします」
は名文句ですね。また、メキシコワールドカップ準々決勝「アルゼンチン対イングランド」の「マラドーナの5人抜き」の実況、
「マラドーナ…、マラドーナ、マラドーナ来たーっマラドーナーッ!」
日本テレビの舛方アナウンサー(元。今、常務)の世界陸上でのベン・ジョンソンの100メートル実況のようでもありますね。短い時間にテレビ実況をすると、畳み込むように選手の名前を連呼する形になるのですね。古くは1936年ベルリンオリンピックの「前畑ガンバレ!」実況も思い出されますが。
そして、1997年11月16日、フランスワールドカップ、アジア第3代表の座をかけたイラン戦の、
「このピッチの上、円陣を組んで、今、散っていった日本代表は、私たちにとって『彼ら』ではありません。これは、私たちそのものです」
というのも、なかなか言えないよな。
こうやって見てくると、名アナウンサーは名文家である必要もある。こんな文句は思いつきで出てきたものでなく、事前に準備に準備を重ねて作ったものでしょうからね。でも・・・ちょっと気恥ずかしくもありますね、あとで見ると。
まあ私も、サッカー実況をしていたのはJリーグ発足「前」なので、伝説が伝説ではない時代の「化石」みたいな部分もありますが。一度お話を聞いてみたい人ですね、山本さんって。講師でうちに来てくれないかな、アナウンサー研修の。
その前に、アナウンサー、特にスポーツアナウンサーは、是非、この本を読むべきです!
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