黄色い表紙はまるでカレー粉のよう。ベタっとした感じがする。「ベタ」とは、ありふれていて手垢の付いた常套句のこと。そんな言葉をこれでもかと集めた「辞典」がこの本。もちろん、「引く辞典」ではなく「読む辞典」だ。
編者の「アコナイトレコード」というのは、「世の中を面白おかしいことで埋め尽くしたいという妄想に駆られて2004年に集まった企画集団の名前」だそうだ。
こうやって読んでみると、
「世の中、結構、ベタな常套句に満ち溢れているのだなあ、そんな“お約束事”の中で人間、生きているのだな」
と改めて「真面目に」考えてみたりするきっかけにもなった、私の場合は。しかしまあ、気楽に読める本なので、「この本から何かを学ぼう!」とか考えている人は、読んでもおもしろくないかもしれない。寝転がってアハハと笑いながら読む本である。
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