ヘッダー Space『日本男児』
(赤瀬川原平、文春新書:2007、6、20)
トップページ
過去掲載分
ヘッダー

Space

久々の赤瀬川さんの本を読んだが、やはりこの人はスゴイと思った。
最近の新書の帯は、幅がすごく太くなっている。この本のタテの長さは17センチなのだが、帯のタテの長さは10センチと、本の半分以上ある。本が寝冷えしないように、しっかりと「腹巻」を巻いているような感じだ。なぜだろう?
それとこの本、下3センチは余白である。これは意味があるのか?なぜそんなに余白が?その分を切り取ったら「文庫本」になるのではないか?なんで、こんなことになってるの?文庫本と新書の見た目の違いはタテの長さだけなのに・・・。
こないだ読んだ漫画『じみへん』で、作者とおぼしき人が新書を読む時に、ジーパンのお尻のポケットに収まるように、新書の上下を切り落として「文庫本サイズ」にするというネタが書いてあった。また変わった人がいるのだなあ、ムチャしおるなと思ったのだが、この本の装丁を見ていたら、たしかに下3センチを切り落としたくなる衝動に駆られる。
本の内容は、雑誌『オール読物』に「頭からウロコ」というタイトルで連載していたものをまとめたのだそうだ。だから一項目が短め・・・と言っても「頃合の長さ」で読みやすい。タイトルの「日本男児」は、たまたま居合わせた「新解さんの謎の発見者・SM嬢」が唐突に「日本男児」とつぶやいたのが、ずっと頭に残ってとうとう書名になったそうだ。ふーん。730円+税は、損ではないと思う。


★★★★

(2007、8、1読了)

Space

Copyright (C) YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All rights reserved