スポーツライターの金子達仁さん。私より年下だけど、これだけ頑張って、自分を茶化しつつも書けるのはやっぱり文章が上手なんだろうな、身を挺して(自分のかっこ悪いところをネタにして)という部分がありますが。そしてスポーツライターには(特に『ナンバー』とかに書く人には)、文章でカッコつけてる部分があるよなあ。
この本は、いつもの金子さんの本とはちょっと違うエッセイ集のような感じでありながら、物語・フィクションのようでもある、不思議な感じの本。
10本のお話の中で一番気に入ったのは、「バルセロナの想い〜酒とパスタの日々」かな。最初の「串焼き屋物語」もちょっと変わった感じでよかった。
金子さん自身は、もちろん最後に置いた「10・26——すべてはあの日から」が1番、そして冒頭の「串焼き屋物語」が2番目(のお気に入り)だろうけど、「オヤジのワインディング・ロード」も、結構気に入っていたのじゃないかな、と思った。
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