ヘッダー Space『終生ヒトのオスは飼わず』
(米原万理、文藝春秋:2007、5、25)
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米原さんがなくなって1年が経った。早いなあ。この本の表紙のイラストは南 伸坊さん。これがまた米原さんそっくりで、表紙だけでも買ってしまうね。
私はイヌやネコ、実はあまり好きではなかった。子供が生まれてからは、イヌもネコも人間の赤ん坊とおんなじだなと思えるようになってきたが、それでも、イヌやネコを飼うかと言われたら、飼わない。人間の子供で、手一杯である。
そんな私が読んでも、ついちょっと飼ってみたいな・・・飼ったら楽しいだろうな、大変だろうけど・・・と思わせるのが本書。米原さんのイヌやネコにかける愛情のあまりの濃さにビビりつつも、ついつい引き込まれて読んで笑ってしまい、ホロリと泣かされてしまう。
そもそも米原さんには『ヒトのオスは飼わないの?』というペットへの愛情あふれる著書があるが、今回のタイトルの『終生ヒトのオスは飼わず』は、実は米原さんが生前に書いた「私の死亡記事」のタイトルだった。涙。
米原さん亡き後の「毛深い家族たち」の様子も巻末でわかる。

★★★★★

(2007、6、14読了)

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