『「国語」の近代史
〜帝国日本と国語学者たち』
(安田敏朗、中公新書:2006、12、20)
著者は1968年生まれとまだ若いが、『<国語>と<方言>のあいだ』『辞書の政治学』など優れた本を世に出している一橋大学助教授(当時)。自分で「まだ30代なのに新書を書くなんて」と謙遜しているが、十分その資格はあるし、そもそも現在の新書にそういった権威や性格はない。
国語と帝国の関係、そして国語から日本語への流れが本書を読むとよくわかる。国語の流れを知ることは、19世紀から21世紀への日本の、世界の「時代の流れ」を知ることになるだろう。
(2007、4、24読了)
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