字幕制作者の書く本には興味がある。戸田奈津子さんの本も以前、数冊読んだ。おもしろいよねえ、スクリーンの裏は。
この方は1959年生まれで、字幕制作歴は20数年。ほぼ同世代だ。その著者が、字幕制作の舞台裏を書くとともに、最近の日本語はここがおかしい!とまあ、痛快に言い放ってくれています。
ただ「くさいものにはふた」「くさそうなものには全部ふた」「くさくなくてもこっそりふた」という「禁止用語」のくだりは、3章にもわたって書いているが、一般の人の気持ちとしては分かるけれども、言葉の専門家としてはちょいと勉強不足ではないのかな、と思った。逆に言うと、言葉の専門家である字幕制作者でも、このくらいの意識なのだということか。いや、使う立場のプロだからこそ、こういった感覚でいられるのだとも言える。うーん、むずかしい。 |
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