ヘッダー Space『敗因と』
(金子達仁・戸塚 啓・木崎伸也、
光文社:2006、12、20初版第1刷・
12、30第2刷)
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「敗因」ではなく「敗因と」。「と」はなんだ?「と」のあとには何が続くのか?当然、「未来への展望」かな。
ドイツワールドカップ、惨敗に終わった日本代表。やはりその原因は、チーム内の不和、意思統一のなさにあった。もちろん、チームを強力に一つにまとめようとしなかった(できなかった)ジーコ監督にも責任はあるが、「海外組」と「国内組」との間に完全に意識のズレがあり、それを調整できなかった。中田ヒデが、やはり浮いていた。ピークの調整に無理があったなどなど、さまざまな要因が重なって、力を出し切れずに惨敗に終わったのだ。
これを単にサッカーチームのこととしてみるだけでなく、チーム・組織のあり方としてみると、非常に示唆に富んでいる。人をまとめて一つのことをやり遂げることが、いかに困難であるか、力のある人が一人いるだけでは、組織はうまく動かないのだということもよく分かる。著者は「金子達仁」の名前が一番大きく最初に来ているが、1〜3章と7・8章を戸塚啓が、3・6章を木崎伸也が、そして4・9章を金子が書いている。

★★★★

(2007、2、15読了)

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