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『新ことばシリーズ18 伝え合いの言葉』
(蒲谷 宏、オストハイダ・テーヤ、三宅和子他、国立国語研究所:2005、3)
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実は10月に、国立国語研究所に呼ばれている。カタカナ語、外来語について放送の立場から、『広告批評』の天野祐吉さん、立教大学の鳥飼玖美子教授と杉戸清樹・国立国語研究所長との座談会で話し合うためだ。その対談の様子は、来年3月に出版される『新ことばシリーズ19』に掲載される予定。
で、この本はその『新ことばシリーズ』の最新刊、今年の3月に発売されたもの。前半が座談会の様子、後半は言葉に関する素朴なQ&Aなどが載っている。この座談会には、私も付き合いのある梅花女子大学の米川明彦先生が出席していた。
後半のQ&Aといコラムでおもしろかったのは、1975年(昭和50年)の『中学2年コース』(学研)12月号に当時の若者の「イカス」と言葉特集が載っていたのを紹介したコラム。昭和50年の中学2年生と言えば、まさに私の世代ではないか!「ガーン」「バカみたい」「スゴイ」「ウソみたい」。そんな言葉、使ってたかなあ・・・「ガーン」は使ってたな。
Q&Aでは、「神戸のニュータウンで使う関西弁は、近所の人の関西弁とちょっと違うが、どうして?」という問いに対して「ニュータウンで使われる言葉は独自の変化を遂げる傾向がある」として「神戸市内では否定形は『ヘン』が48%。『ン』が51%、共通語形の『ナイ』は1%に過ぎないのに、ニュータウンでは『ヘン』『ン』がともに17%、そして『ナイ』が66%も使われているというデータを示していて、興味深い。

★★★★
2005、8、26読了
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