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『指が月をさすとき、愚者は指を見る
〜世界の名科白50』
(四方田犬彦、ポプラ社:2004、2、10)
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読書日記120『グロテスクな教養』(高田理惠子)ではけなされていた(?)四方田犬彦の著作。
四方田が選んだ「世界の名科白」の一つとしてこのタイトルの「指が月をさすとき、愚者は指を見る」が挙げられているが、これで思い出したのは昔、山田邦子(だったかな?)のギャグ(?一人コント?)で、山田邦子がバスガイドの格好をして、バスガイド口調で、
「右手をご覧くださ〜い。右手に見えますのが、中指でございまぁーす」
というふうなギャグがあったなあ、ということ。これを思い出したのでこの本を買った。
つまり「名科白」を逆手に取ると、ギャグになるのだ、ということ。
最近、強く感じていることとピッタリの名セリフがいくつかあった。
「腐った百合は野の草よりも悪臭を放つ」
腐ったものは腐臭がする前にキッチリと捨てなければならない。ほおっておくと、悪臭は周囲に漂い出す。
「寛容とは侮辱である」
そう感じる人にはそうだが、感じない人にとっては「ラッキー!」でしかない。
「男には二種類しかいない・・・プロか馬鹿だ」
何も、男に限ったことではない。
なるほど、たしかに言いえて妙、つまり名科白・・・・なのかなあ。「たしかに」と思う反面、「それがどうした!?」という気がしないでもない。

★★★
2005、7、18読了
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