「どう違う?似ていることば 警視庁・警察庁、エアロビックス・フィットネス、酩酊・泥酔」などと帯に書いてあって、おもしろそうだな、と思って買ってしまった。1300円。しかし・・・100ある項目のうちのいくつかに疑問が生じた。
たとえばQ40の「世界新記録」と「世界最高記録」の違いは、一定の条件の下で同一に設定できる競技での記録は「世界新記録」で、地理・気候など行われる場の自然環境や条件が個々に異なる競技に対しては「世界最高記録」が用いられ、その典型として「マラソン」が挙げられると書いてあるのだが、マラソンにおいても2004年1月から国際陸連は「世界新記録」を使うことにしたのではないのか。2005年6月25日発行ならば、当然そのことに触れていなければならない。
巻末の参考文献を見ると、なんと『現代用語の基礎知識1997』と書いてあるではないか!なんで1997年版なの?古すぎないか?
Q77の「アナウンサー」と「キャスター」の違いも、我々本職から見ると不十分な気がするし、Q56の「死体」と「遺体」の区別も(新聞に関してはそうかもしれない)、最近のテレビ報道の実態を表していない。
そしてQ42の「グローブ」と「ミット」だが、野球用具のことを最近は「グローブ」とは言わない。「グラブ」である。「グローブ」といえばボクシングで使うものである。
どうも全般に勉強不足の感が強い本なのである。残念!
(追加)
明治書院に電話して担当の方にアドバイスしました。お礼のファックスに、こう記されていました。
「ご指適、大変ありがとうございました。」
・・・でも私も「ご笑納ください」と書くつもりが、
「ご笑納さい」
と書いちゃったからなあ・・・ |
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2005、7、10読了 |
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