うーん、この著者の本は、講談社現代新書か何かで読んで結構おもしろかったけど、このテキストでは、それほどその面白みが出ていなかったように思う。
フムフムと思ったところは、「単数・複数を区別しないのは効率的だ」という項や「英語も時にはあいまいだ」という項で紹介された、
「He called me a doctor」
という文章は、「彼は私に医者を呼んでくれた」とも「彼は私をドクターと呼んだ」とも訳せるということ。逆に言うと「英語ではその区別は出来ない」というのがおもしろかったです。また「『愛情』と「情愛」の違いのわかる辞書が欲しい」には同感。『新明解』は、かなりそれに近いと思うけど。
「愛情」=(夫婦・親子・恋人などが)相手を自分にとってかけがえの無い存在としていとおしく思い、また相手からもそのように思われたいと願う、本能的な心情。(広義では、生有るものを大切にかわいがる気持ちも含む)
「情愛」=(一)互いに通じ合う、こまやかな気持ち。(二)親しい人に対する深い思いやりの気持ち。
この『新明解』の記述では、加賀野井氏にとっては足りないのだろうか?「情愛」の方が見返りを求めない柔らかな感じだと思うけどな。どうでしょう? |
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