『ことばの四季』
(金田一春彦、河出新書:1955、7、1)
ちょうど50年前の昭和30年(1955年)に出た本。「河出新書」というのは、現在は見当たらない。数年前に古本屋さんで購入した。去年亡くなった金田一春彦先生も、50年前はまだ相当若かったはずだ。40代前半か。見開き2ページで1つの話題、文体もくだけていて、気楽に読める。まだ民放が放送を始めてすぐの時期だし、やはり時代を感じさせますねえ・・・今じゃ差別的だと言われる表現も、結構ポンポン出てくるし。
時代を感じさせるといえば、こんな一説も。
『鉛筆で字書きそこなったとき、ゴシゴシやって字を消すゴム、あれを「消しゴム」という人と、「ゴム消し」という人とある。若い人には「消しゴム」派がふえて、「ゴム消し」派が押され気味かに見えるが、「消し」と「ゴム」とをひっくり返してみても、モノの正体には変りがない。』
ふーん、「ゴム消し」が「消しゴム」に変わり始めたのは50年前だったのか。なんだか、タイムマシンに乗っているような感じで楽しいなあ。
(2005、3、30読了)
Copyright (C) YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All rights reserved
当ウェブサイトでは、お客様の利便性向上や、サイト改善のためにクッキーを使用しています。
詳細については「
クッキーポリシー
」をご覧ください。
なお、詳細設定が必要な場合はブラウザの設定によりカスタマイズが可能です。
閉じる