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『性の用語集』
(井上章一&関西性欲研究会、
講談社新書:2004、12、10)
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この本はすごい!
性、エロ、エッチ、変態−H、童貞、処女、巨乳といった「誰でも知っているあの言葉」(第1部)から始まって、ウラ、アベック・カップル、おかま、ニューハーフといった「意外に知らないあの言葉」(第2部)、そして、自然主義、出歯亀、半処女、おめとエス、ボボ・ブラジルといった「誰か知ってる?この言葉」(第3部)の3部構成。執筆者は、赤枝香奈子、井上章一、川井ゆう、北夙川不可止、斎藤光、渋谷知美、竹村民都、永井良和、西村大志、古川誠、松田さおり、光石亜由美、三橋順子の各氏。
この本、何がすごいかって、たとえば、
『「おかま」という言葉は、戦後まもなくまでは「女装して街頭に立って客を引く男娼」の意味で限定して使われていたが、その後「おかま」が女装した男性一般にまで使われるようになったのは案外新しく、1977年から1978年ごろ』
というようなデータまで載っていて、そのきっかけは、
『「おかま」として参議院選挙などに立候補を重ねていた東郷健が政権放送などで「おかま候補」を自称して話題になったことが影響しているように思う』
と詳しく書いています。おお、いたいた、東郷健!その政見放送をビデオに録画して何度も見ているという人もいました!そのまま読み進めると今度はこんな一文が。
「実際、女装の街娼を業としていない私も、路上で見知らぬ人に「あっ、おかまだ」と指さされ嘲笑された経験は何度もある。」
え・・・・・?(絶句)
この項を書いているのは三橋順子さん。すごいなあ、この本。信憑性がありますよね。当事者が研究者として書いているんだから。間違いない!

★★★★★
(2005、1、15読了)
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