小林信彦の「新作」かと思って買ったら、「旧作」だった・・・。
ただ、なぜ「旧作」であるこの短編集が今出たのかは、わかった。この中の、
「雲をつかむ男」
という作品が、「視聴率を操作することができる男の話」なのだ。そう、日本テレビの視聴率操作事件。あれを「予測」したかのような作品だとして、一部で話題になったのである。そのことは『週刊文春』の小林信彦のエッセイの中でも、確か書かれていた。新聞社から「そういった作品を、以前書かれていますよね。コメントください」という電話がかかってきたと。
ははあ、それでその昔の作品を出してきたのか、文春文庫。商売の機会を逃しませんなあ・・・。
ちなみにこの「雲をつかむ男」は1971年に『小説サンデー毎日4月号』に掲載されてものだそうです。
映画の原作にもなった「悲しい色やねん」、17年ぶりぐらいで読んだが、ここに出てくる「桂馬」という落語家、これは「さんま」を意識したのかも・・・と今回初めて思った。 |
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