この人の本はタイトルが長い。「なぜ・・・・」といったタイトルのパターンが、このところ続いている。ような気がする。
本の帯には「上野千鶴子にケンカを売る」とあるが、本の中で一番たくさん引き合いに出されているのは、上野千鶴子ではなく、林真理子の方だと思う。上野千鶴子は、端（ハナ）から相手にしていない。帯は、フェミニズム論客の代表・上野千鶴子にした方が売れるから、そうしているだけだろう。あの遥洋子さんが、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』（だっけ？）という本を出したが、あれも「上野千鶴子」と名前を出すことで（より）売れたのではないか？帯に関しては、著者とは関係なく出版社側が二匹目のドジョウを狙ったように思う。まあ、その惹句にちょっとつられて買ってしまったのだが。
この本は、林真理子のあり方について論じることで、８０年代の「フェミニズム」とは何だったのか、また男女雇用機会均等法が施行された８０年代という時代が一体何だったのかを考え、「団塊の世代」と「団塊ジュニアの世代」の間（はざま）の少数派としての「くびれの世代」に所属する自身の体験を軸に読み解くことで、戦争の時代に足を踏み込みつつある２００４年１２月という現在、時代の中での自分のポジションをしっかりと記しておきたいということであろう。エクスキューズか？ |
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