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『ボスと上司〜「プロ」サラリーパーソンと
「アマ」サラリーマン』
(梅森浩一、ちくま新書:2004,4,10)
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アナウンス部の「デスク」をやってます。デスクと言うと、アナウンサーの勤務の調整や連絡をするマネージャーのような雑用係のような、そんな感じなんですが、要は、気持ちよく健康にアナウンス部のみんなが仕事をできるように調整をする役なんですね。いわゆる「中間管理職」的な立場だと思います。
で、この一冊。『「クビ!」論。』で話題が沸騰した(と言っても私は読んでいませんが)梅森浩一さんが著者。1958年生まれで、私より3つ上、ほぼ同世代。1993年には35歳の若さでケミカル銀行東京支店の人事部長に就任という「人事のプロ」です。でも、それほど目新しいことは書いていなかったような。サブタイトルの『「プロ」サラリーパーソンマンVS「アマ」サラリーマン』がすべてを物語っていますね。こういうふうに名前をつけて差別化することで、目的をハッキリするということで、特に外資系を歩いてきた人だから、やはり日本的経営の悪い点と外国(アメリカ)式の良い点を対比させて書いているので、ハハア、あれねと思うところもありました。タイトルの「ボスと上司」と言うのを見ても「外国対日本」って判るでしょ。で、ボスは良くて上司は良くない、という規定の元に書かれているような気がしました。
ふだんビジネス書はあまり読まないのですが、新書だったのでつい気軽に手が伸びてしまったというか、たまには一般的なそういう本も読んでみるかと思ったのですけど、そういう意味ではあまり発見はありませんでした。
しかし、言葉の面からはいくつか発見がありました。たとえば「相性」のことを英語では「ケミストリー」と言うと書いてあったのは、ホウと思いました。1998年のフランス・ワールドカップを見に行った時に、競技場の向こうの空に虹が出たので、隣の席の見知らぬフランス人に「レインボー!」と言ったら、何の感動もない表情で「ウイ。ラルク・アン・シエル」と言われて、「あのバンドの名前は「虹」という意味のフランス語だったのか!」と思ったとき以来の感動でした。
もう一つは、これだけ英語に堪能な人が「教育する」という英語をカタカナでは「エヂュケート」と書いていたということ。普通は「エデュケート」と書くのになあ、という発見でした。読み易い本ではありました。以上。

★★
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