ご存知、映画通でご自身も映画監督をされたこともあるイラストレーターの和田誠さんが、新書館編集部の若い人たちを相手に語った「語りおろし」の本。なんだか最近、対談とか語りおろしとか、そんな読みやすそうな本に流れている気がするな。
この本の中で和田さんによって語られる映画のタイトル・監督・主演俳優・公開年などが、本の最後にリストとして載っているが、なんとその数838本！す、スゴイ。その中で私が見たことのある映画は、数えてみると112本でした。頑張っているほうですよね？いや別に頑張ってみたわけではないけど、年を取ったということか。
この本のカラーイラストは、すべて「描き下ろし」だとか。そういう意味では力が入っています。和田さんの「あと語り」（＝あとがき）によると、「モノクロ映画もカラーで描いちゃいました。」というのが、微笑ましい。
ただ、語りおろしだから読みやすいかというかと、これが意外に読みにくい。項目の章立てをも少しきっちりしてくれると、区切りをつけて読みやすいと思う。だらだらと区切りなく話が続いている気がして、一気に読む人ならともかく、ちょっとずつ寝る前に読もうかなと思っている人などには、どこで区切るかというのがわかりにくくて読みにくかったのではないか。私は読みにくかった。もし文庫版とかを出す時は、そういった点にご留意いただきたいと思う。そういった意味で、内容は☆☆☆だが、読みやすさの工夫が足りない点で1個☆を減らして総合で・・・、
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