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『ルポ「まる子世代」〜変化する社会と女性の生き方』
(アナウンス部・道浦俊彦:2004,2,22)
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酒井順子『負け犬の遠吠え』の「負け犬」は、「30歳代、未婚。子どもなしの女性」ということでしたが、この「まる子世代」というのは、マンガの「ちびまる子ちゃん」と同じ世代、具体的には1964年から1969年生まれの女性を指します。著者の阿古真理さんがそう名づけました。もちろん阿古さんもその世代。「三種の神器が家庭に揃い、企業への女性進出が始まった高度成長期の完成気に産声を上げた彼女たち」は「男女雇用機会均等法第一世代であると同時にフリーター第一世代」だそうです。そういった「まる子世代」の独身キャリア女性から育児に悩む主婦まで、聞き取り調査をした結果から、「まる子世代」の特徴を捉えた一冊で、「負け犬」よりはおもしろくない。学術的な雰囲気はあります。聞き取りの内容が、整理されていない印象があります。
それにしても、この世代(30歳代の女性)をターゲットにした本が相次いで出版されているように思えるが、これは、この世代が購買層としてターゲットとされているためでしょうか。それとも、この年代の女性に対して、社会的にさまざまな問題点が噴出しているためでしょうか。いずれにせよ、この世代の女性が注目されているということは間違いなさそうです。

★★
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