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『CDブック声に出して読みたい方言』
(齋藤孝、草思社、2004,2,20)
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昨今の日本語ブームの火付け役である明治大学教授(になった)齋藤孝氏がまた出しました。今度は「方言」です。文字で見ても面白くないから・・・とあまり期待していなかったのですが、CDが付いていますから、これを聞きながらテキスト(つまり本の本体)を見ると・・・・これがけっこう面白いのですね。
取り上げられているのは津軽弁、秋田弁、京都弁、名古屋便、土佐弁、広島弁、博多弁、鹿児島弁、沖縄弁(ウチナーグチ)の8つ。いやあー日本は広い。鹿児島弁の「坊ちゃん」と、ウチナーグチ(沖縄弁)の「金色夜叉」は、テキストを見ていても聞き取ることが出来ませんでした。それと津軽弁の「弁天娘女男白波」もかなり厳しい。
それに比べて、広島弁の「人間失格」や博多弁の「毛布売り」(啖呵売)、名古屋弁の「雪国」、京都弁の「源氏物語」、そして意外なことに秋田弁の「八郎」という民話は、特に違和感なく聞き取ることが出来ました。土佐弁による「土佐日記」は、なんだか板東英二さんのしゃべりのようで、「土佐と徳島は同じ四国で似てる部分もあるのかな」と思いました。もっとほかの地方の方言で読んだものも聞いてみたいナーと思わせる一冊(というか、CDだから一枚)でしたよ。

★★★★
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