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『伝言』
(永六輔・岩波新書、2004,2,20)
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おなじみ岩波新書での永六輔の9冊目(らしい)。
そもそも、「岩波新書で永六輔?」と思われた時分に出した『大往生』が、大大ベストセラーになって、「あ、新書に、こんなやわらかい内容のネタを書いてもいいんだ(売れるんだ)」と出版社側も考えて、今に続く「新書ブーム」が始まったとも言えると思います。
その『大往生』の新書の記録が、『バカの壁』によって破られたので、それについての記述はあるかな?と思ったら、最後の方に、永さんとのコンビで37年、1万回も続いている長寿ラジオ番組の相方・遠藤泰子アナウンサーとのやり取りが収録されていて、その中に出てきました。
六輔「ラジオで語りかけている先輩には、秋山ちえ子さんや小沢昭一さんがいます。お二人とも、ひとりで、自分の言葉で語りかけていますが、ぼくは遠藤泰子さんに語りつづけています。あなたの聞く力が、それを支えているんですよ。言葉の世界は、いつでも語り手が中心になるけれども、聞き手がいないことには成立しません。あなたはその名人なんですよ。何度同じ話をしても、初めて聞いたように笑うし(笑)。」
泰子「バカなんですよ。」
六輔「その壁を乗り越えています。(笑)」
泰子「『壁』が『大往生』を乗り越えたそうで(笑い)。」
六輔「今度、(バカの大往生)という、次郎長一家の石松の話を(笑)。」
という部分に出てきます。
いつものように、いろんな方の、含蓄のある言葉がちりばめられています。

★★★
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