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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民183人目
- 2013.04.18
前々回に横山亜紀さん=亜紀ちゃんに登場いただいたのならば、やっぱりこの女性にも登場してもらわなくちゃ、なので、今週のアニ民は「名探偵コナン」の音響監督・浦上慶子さんです。ここでは彼女のことをいつものようにけいちゃんと呼ばせてもらいます。
今、「名探偵コナン」の音響監督のクレジットは浦上靖夫さん浦上慶子さんとなっています。そうなんです。亜紀ちゃんのお父さんが効果担当の横山正和さん(アニ民34 )と同じく、けいちゃんのお父さんは僕が「シティーハンター」の頃からお世話になってる音響監督・浦上靖夫さん(アニ民14)なのです。
というわけで僕がけいちゃんと初めて会ったのはおそらく1987年、場所は浦上さんのご自宅、ということはけいちゃん6歳ぐらいの時になるんですね。浦上さんとはプライベートなお付き合いもさせていただいてたので、けいちゃんの成長も真横から見ていたことになります。お兄さんの靖之さんともども僕も一緒にこの業界で成長してきたようなものです。
けいちゃんは学生の頃は子供をあやすのが得意で僕もかなりお世話になったものです。子供の面倒をみるお仕事を目指していたからか、小さい方にもそして年上に対しても、世代の違いを全く気にしないけいちゃんの会話は、いろんな場面で緩衝材の役目も果たしてくれてた気がします。そして自ら進む道を求めて海外留学を実行、家族での歓送会に参加したこともありましたね。
日時が過ぎ運命がそうさせるのか血は争えないのか、けいちゃんはAPUで音響デスク業務をするようになり、そしていつの間にかお父さんのアシスタントとしてマスター卓の横に座ることになります。その際には僕にもAPUスタジオの会社として、けいちゃんを音響監督として育てていきますのでよろしくお願いします、とのご挨拶もありました。例えば同級生のようにお互いいろいろな共通意識をもった仲間が、同じ方向を目指してそれぞれの仕事をしていく。けいちゃんの成長を目の当たりにしてる僕はそれを大歓迎であります。
けいちゃんの話し方というか指示や演技指導は、その内容の濃淡に関わらず淡々となされている気がします。その落ち着いた感じは師匠たるお父さんを彷彿するというより、もう超えちゃっているレベルかも?演出や演技など、少々のトラブルなど楽しんじゃうくらいの音響監督卓からの指示を、いつも頼もしく聞かせてもらってます。
「名探偵コナン」はミステリーアニメですが、そのストーリーの底にはしっかりとした人間ドラマが毎回流れています。アニメの絵に合わせるように役者の演技を引き出し、作品としての厚さを面白さを与えて重ねてゆく。アフレコスタジオで僕が座っている背中で、今日もけいちゃんの明るく的確な指示が飛んでいます。これからも若き女性音響監督として、まずは毎週の大切なTVシリーズを前向きに楽しく、そしてシビアに背負っていって下さいね。