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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民173人目
- 2013.02.07
今週のアニ民は作家の木原浩勝さんです。
漫画原作や怪談作家で名高い木原さんとお会いしたのは一昨年の年末、茶風林さんのバースデーパーティーでした。なんにせチャップが50歳になったので、自分がどうしても呼びたい方々だけを大久保のPというお店に集めた、そんなめでたいパーティーに僕も呼んでもらっての楽しい時間でした。
なのでチャップがよく知ってても僕は初対面な方が多く、木原さんもその一人。木原さんが所属しているT2メディアパル有限会社社長・廣中さんとも一緒にその場でステキなお友達になったのです。ここではいつものようにキハさんと呼ばせてもらいます。
だいたいチャップが毎年夏に、本当のお寺で日本酒を飲みながら“声優さんたちが語る怪談話”を聞くという、ちょっと趣向を凝らしたイベントをもう数年続けているのは知っていました。そしてその怪談ネタはこの木原さんによるものだったのです。さらに映画にもなった「新耳袋」などのシリーズはキハさんの代表作ですよね。
というわけで知り合ってすぐに僕が開催している集まりにも、廣中さんとよく来てくれるようになります。なんと見た目と違って?お酒がまったく飲めないそうですが、人の集まりは大好きで、さらにいろいろ料理が上手いときます。木原さんの差し入れ料理はかなり本格的で、今度は何が来るのかな?と楽しみになるくらいです。
そんな木原さんと二人で海外でお話する機会をいただきました。舞台はなんとロンドンとアイルランド。スタジオジブリで制作デスクをしていたという経歴もあるキハさんは、当然ながら日本のアニメ制作に対しても詳しく、日本のアニメに憧れを持つ海外の人にとってはアニメと同じくらい憧れの人になります。ベストセラーの作家でもあるキハさんのサインは当然本格的で筆ペンに落款付き、かっこいい。例えば並んでサインをしてもひらがなで書く僕とは重みが違っちゃいますよね。
ロンドンでは国際交流基金主催の「日本のアニメの現状とこれから」についてお互いの仕事に基づいたお話を、アイルランドのゴールウェイ大学では学生主催のアニメイベント「AKUMAKON」の一プログラムとしてトークショーに参加。日本のアニメ好きな若者たちにちょっとした制作ウラ話や、日本から持参したお土産グッズを抽選でプレゼントしたりして、キハさんを中心に二人で盛り上げる事が出来ました。
司会業もなさるというキハさんのしゃべりは具体的な示唆に富んで、通訳にも理解させやすいお話が多かった気がします。日本へ行ってアニメーターになりたいがどうすれば良いか、なんていう質問にも、アニメ誌を持って週にいくつもの作品をこなさなければならない現状を伝え、今後の努力目標を与えたり。
数限りなくお化けの話を書いてきたためか、場所によっていろいろ人よりは感じるコトが多いそう。でも、あ、そこに何かいる、というようなコトではなく、そこは出来るなら触れたり居たりしない方が良い、がわかるレベル。でもこの判断には経験もあって自信があるそうです。今回もスタッフの友人が住民である古城に行ってみたのですが、ホーンテッドマンションのように部屋がある中で、どうにも片付かないとある部屋には近寄れなかったって…。そこ僕も歩いているんですけど。写真はその古城の前で現地の方々と僕とキハさんです。(左から2人目と3人目)
この前のお正月は事務所におせちを用意したというキハさん。ああ、行けば良かったなあ、とちょっと残念ですが、どうかこれからも美味しいものを食べながら、オモロイ発想がイッパイなユカイな原作や、ゾーッとする怪談話を楽しみにさせて下さい。そしてアイルランドも含めて日本の豊かなマンガやアニメーションを、どんどん送り届けていきましょうね。