• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民171人目
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  • 2013.01.17

 今週のアニ民は講談社・少年マガジン編集長 森田浩章さんです。今は第3編集局長も兼務しているものすごい立場の森田さん。今のマガジンの背表紙には[発行人・編集人]となってます、そんな森田さんに最初にお会いしたのはいつだったでしょうか。TVアニメ「金田一少年の事件簿」の打ち合わせの時にご挨拶したのは確かですが、さてそれがいつかが思い出せません。というのも森田さんと仕事のお話をした記憶がない、というか…。

 そもそも金田一の時には当時の野内編集長(アニ民58)と原作の樹林さんとばかりお話していますし、森田さんが「モーニング」や「ヤングマガジン」にいらっしゃったころには接点はなかったし、ではどうして知り合えたかというと…。

 野内さんと「別冊フレンド」編集長・松本さんと森田さんを“講談社3兄弟”と呼ぶのはポニーキャニオンの古川さん(アニ民109)。アニ民でも“女帝”と呼んじゃった古川さんにとっては編集長クラスであってもひとかたまりな感じだし、7,8年前に僕もそこにいれてもらったのが最初かなあ。で、マガジン編集長の森田さんは金田一もあるし、僕のアニメ生活において当然のように最重要人物になるわけですが、それがまた仕事とは関連無いような、人生について語ったりマジメじゃないバカ話を延々続けたり、の仲になっているのがとても楽しい状態なんであります。

 とはいってもさすがに実際は森田さんにずいぶん前ですが、マガジン連載「もうしませんから」にアニメ「ヤッターマン」を取り上げてもらったり、映画「神☆ヴォイス」のパブリシティを大きく協力してもらったり、3月に後編がリリースされる「金田一少年の事件簿」の新作アニメ「黒魔術殺人事件」(20周年シリーズの単行本4巻に収録)のお手伝いをしたり。ちゃんとしっかりお仕事でもつながっているつもりです。

 でもたまに森田さんに会える機会があると、プライベートな側面が大きくはばたき、ワインを手にしながらまるで仕事とは距離をおいた会話に終始できる、これを幸せって言うんでしょうか。

 聞くところによると、実は森田さんはあまり飲みにいかないタイプだとか。僕の目の前によくいる森田さんからはあまり想像できませんが、そういえばマガジンの各マンガによく登場している様子から、マンガ家やスタッフからかなり恐れられている?ムードが伝わってきますよね。しかし古川さん曰く“ゆかいな仲間たち”の中心メンバー森田さんからはその雰囲気は皆無なんであります、妙に地味なところもあり、うーん面白い人だ。

 モーニング誌で「夏子の酒」(これは農業漫画なんだそうです)、ヤングマガジン誌で「カイジ」(福本先生のギャンブルが欲しかったそうです)などの名作を起こした森田さん。マガジン編集長になってからもう9年目、一番の思い出は同じ時期に「フェアリーテール」「ダイヤのA(エース)」に出会えたことですって。そして誌面掲載判断は基本的に優れた本人の《勘》、さらに作品の掲載まではすべての責任を負うけど掲載された後は、100%読者アンケートなど読者の反応に従うとおっしゃる森田さん。これからも講談社の看板誌を背負いながらも僕らと“ゆかいな仲間”状態をキープし続けていってくださいね。