• 2007/12/5
  • 2007/12/5

  • 2007.12.05

 「秋のミステリースペシャル」は好評のうちに真打ち?2人の見事な推理バトルで終了しました。ありがとうございました。次の10日は月曜夜7時の放送をお休みするけど、その次の17日は「名探偵コナン」のびっくり豪華2本立て。夜7時からは1時間ミステリースペシャル「黒の組織との接触」(デジタルリマスター特別編集版)、そして午後9時からは超お待ちかね!名探偵コナン実写ドラマ第2弾「工藤新一の復活!黒の組織との対決」を放送します。実写ドラマは今回も我らが高山みなみさん、林原めぐみさんに声の出演をお願いしました。先週、ドラマのMAがあり緻密な音付け作業の合間に時間をぬって、一人ずつその収録を行いました。見れば納得の素敵な男の子と女の子が演じる実在の?コナン君と哀ちゃんに、本物の高山さんと林原さんがプロフェッショナルなアフレコをしてくれました。実写のコナン君と哀ちゃんがあの声に合わせて、どんな感じで動くのでしょうか。実際に岡本監督は手の凝った演出を施してまして、それは見事な融合をしています。とにかくこれはオンエアを見るしかないよなあ。ぜひぜひ楽しみにお待ちくださいね。

 「ヤッターマン」もいろいろな準備が着々と進行中。実写映画の主演が嵐の桜井君だ、なんて大きな発表もあったけど、それより1年以上も先に走るアニメの方はそのディテールまで手がついてきてます。シナリオの面白さの構築はまず第一だけど、主題歌や音楽、そしてポスターなどの絵作りやパブリシティ戦略も、その全容が姿を現しつつあります。秋のミステリースペシャルでの週変わり特報も楽しんでもらえたと思うけど、来週くらいからHPやこの日記以外でも、楽しい素敵なキャラクターたちが、そしてその内容が、みなさんの前にだんだんとお目見えしていきますので、そちらもお楽しみにね。

 さて、先週お話した中国は南京のお土産話の続きを話させてもらうね。中国到着初日は、在上海日本国総領事館の主席領事・石井さんと領事・鍋岡さんと一緒に上海から南京まで用意された車で移動したんだ。石井さんは3月にもすごくお世話になった方でね。「あれからもう8ヶ月経ったんだね」なんて、ちょっと感慨深く車内で話します。記憶に残る出来事を基準にすると、時間の過ぎるのは本当に早いもんだよね。「今年は日中国交正常化35周年という記念すべき1年なんだけど、その始まりと締めくくりの催し物で両方講演するなんて中国に縁あるよね」と言ってくれた石井さん。実は彼は20年ほど前、中国語勉強のため南京大学に留学していたそうで、南京は言わば青春時代の故郷とおっしゃる。

 上海から南京までノンストップで4時間近くかかったけど、石井さんと話したり、景色を眺めたり、なんやかやと楽しんで移動できました。車窓からは明るい太陽がだんだんと低くなり、夕日になるにつれ大地に近づき色づきながら煙っていく景色を見る事ができてね。その距離だけでも充分中国の雄大さを垣間見ることができました。到着後はホテルと地下道で繋がっているファッションビル7階の南京料理のお店へ移動。ビルの中なのにビックリするくらい広い店の奥の個室で、次の日通訳してくれる南京大学大学院生3人と講演の打ち合わせをしながら食事しました。日本語が上手な3人の女性は広い中国の各地出身なのに、小さい頃から日本のアニメや漫画が大好きだそうで、こちらが照れちゃうくらい目をキラキラ話してくれて、明るく楽しく会話ができました。

 そして2日目。イベントスタートは午後だったから午前中に3時間弱、観光できる時間をとってもらって車で出発。石井さんと副領事・徳増さんと昨夜の学生1人の4人で行動。20年ぶりに訪れた石井さんのお勧めで辛亥革命の英雄・孫文のお墓、中山陵(ちゅうざんりょう)に向かったんだ。市街地から近く、一つの大きな山地にいくつもの名勝がある公園のシンボルになってます。お土産屋が並ぶ奥の入口からなだらかな坂道がまっすぐ1km以上続きます。風が冷たく寒いのに、ちょうど汗ばんできた頃に大きな墓標に到着、そこから最後にかなり強烈な約300段の階段を上ると、

 大きな大理石の白い館とその奥に丸い屋根天井、そこに大理石で作られた棺が納められていました。建物も棺もその部屋も妙に西洋風で、先月見たデンマーク国王のそれを思い出させます。それにしても実際山1つ全部が孫文のお墓、と言うことになります。ちゃんと調べてないけど、20世紀以降に作られたお墓としては世界でも1番大きいんじゃないかな。階段途中に直径1mほど青銅製の大きな甕が左右2つあります。左側の甕(かめ)の側面には「日本侵略軍の銃撃によって受けた弾痕(現地説明書看板表記より)」が生々しく穴をあけていました。その横で記念写真を撮る市民の姿に少し複雑な想いをします。

 孫文の生い立ちを展示した「孫中山記念館」も訪問して展示物をしみじみ見学したんだけど、とても日本と深い繋がりのある人だと改めて実感。なんと13回も革命蜂起してるんだよね。その間に箱根の旅館に滞在してたりもして、日本はおろか世界中に友人がいたらしい。南京での悲しい歴史にも触れたけど、日本との深い関係もあり、いろんなことが今回の日中国交イベントにつながっていると実感できました。そして、車で走っている時に度々見かけたのが来年の北京オリンピック関連の看板やのぼり。北京からずいぶん離れたこちらでもその盛り上がりは感じ取れます。’文明’の文字が多く使われているけど「文化向上とマナー向上」の両方の意味合いが込められてるんだって。もうオリンピックまで半年強になっちゃったんだよな。国をあげて懸命な準備をしているだろうし、4年に1度の楽しみはもうすぐだね。

 もう帰国の3日目は中国で初体験!一人で電車で南京から上海へ移動と相成りました。その電車を領事館の人は新幹線と呼んでいるんだけど見れば納得。その電車は新幹線ひかり号のような形をしているんだ。ちょっとの時間も惜しんでまずは朝早起き、昨日ずっと一緒だった徳増さんと長江を見に行きます。すごく大きな高い橋で、橋の上はものすごく寒く揺れます。ちょうど平日の通勤ラッシュで橋がすごい活気に溢れていて、車も渋滞して歩道にもバイクや自転車が走る走る。うかうかしてるとホント危ない。ここはまだ川幅が狭くて、もやにかかった対岸が見えるんだけど、それにしてもでっかく雄大な川なのはよくわかったね。

 3日間とも天気は良かったけど、風が強くけっこう寒かったなあ。それでも緯度は日本の鹿児島と同じという南京市は緑が多くて住みやすい印象でした。

 南京駅まで送ってもらってチケットの手続きから電車のホームまでついてきてもらったりで、かっこよく一人旅、とはとても言えないなあ。でも川の小船や家での布団干しなど、地域の生活感にあふれた車窓に飽きることなく、速い時は201km/hを表示するスピードで長閑な風景を楽しみながら2時間20分の一人旅を満喫でした。南京駅とよく似ている上海駅

 で領事館スタッフ・梅村さんに無事に会えてそのまま虹橋空港へ。それにしても人が多い駅前のクラクラするような雑踏と高層ビルの上海を後にしました。