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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民2人目
- 2009.08.20
今週は創通エンタテインメント社長・加藤俊三さんです。
最近はテレビ東京「ゴルゴ13」のお仕事が目立ちましたが、東京ムービーから東京ムービー新社(現トムスエンタテインメント)で大活躍された敏腕プロデューサーであります。僕のアニメプロデューサーデビュー作「ロボタン」において一緒にクレジットされていますが、並列に記されることがおこがましい、実質すべてを指導いただいた師匠であります。
本人に見据えられるとちょっと凄みを感じてしまうその容姿(コワモテって言っちゃいます)も武器にして?数々の大企画をものにされてます。「AKIRA」の時の忙しさはちょっと別の世界に住む人のようでしたし、本編はもちろん、主題歌映像やアイキャッチなどの「キャッツ・アイ」制作こぼれ話は時間を忘れるほど面白かったなあ。まだ東中野に東京ムービーがあった頃「パンでできてるヒーローが、いざとなったら自分の頭を空腹の人に食べさせる、っていう話を子供向けに作りたいんだけど」「それはまたムチャな設定ですねえ」なんていう会話を記憶してますが、紆余曲折あって「それいけ!アンパンマン」という見事なアニメをちゃんとカタチにされてます。
企画に対しての取り組み方はいつもホント半端ない激しさ。内容に対しての徹底した独特の目線は、どうしたらその作品をもっと面白くできるのか、に直接つながっていて、かつてそれが違えたことがあったのでしょうか。「スワさんはアマい」と言われたことも何度もあるし、ああそう思われてるかなあ、という緊張感が加藤さん参加の会議の印象になってます。トムスエンタテインメント社長として参加された「エンジェル・ハート」もそんな緊張感と作品の色合いもあって、なかなかスタイリッシュなシリーズになりました。
やはりこれ一番の思い出は「名探偵コナン」の制作を依頼した神楽坂Tでの2人だけでの食事でしょうか。その日は冷たい雨でしたね。当時放送していた視聴率がちょっと苦しんだ作品「魔法騎士レイアース」(視聴率以外は大ヒット大成功でした!)の制作もお願いしていて、同じ枠で連続して制作してもらうことがしんどい状態でした。そんな時期に加藤さんがさまざまな条件を乗り越えてがんばってくれたことが今日のコナンにつながっています。放送が始まってもうひとつナミに乗り切れない時期に、一番最初に劇場コナン企画を言い出し動かれたのも加藤さんでしたね。あれもお見事でした。
これからも師匠加藤さんの○番弟子として恥ずかしくないようにがんばっていかなくちゃ。なので今はお互いのいきつけお店、銀座5丁目のBででも機会あるごとに飲んでやってくださいね。これからもいつもの“ご指導”をよろしくお願いいたします。