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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民3人目
- 2009.08.27
今週はこだま兼嗣監督です。
このページを読むみなさんにとってはこだまさんと言えばやはり「名探偵コナン」でしょうか。TVシリーズは番組スタートから約3年、映画コナンは第1作目から7作目を監督として担当していただきました。でも僕にとってはTVコナンの10年前にスタートした「シティーハンター」なんです。あれは1987年1月のころですか、当時の日本サンライズプロデューサー植田さんと一緒にお会いしたこだまさんは、体操で鍛えたという見事な筋肉質体型にステキな笑顔がよく似合うなあという印象。当時の先端を行こうというシティ派企画に気持ちよく乗ってくれました。
TMネットワーク「GET WILD」のイントロに合わせた第1話の冴羽 僚(左部首はけものへん)のセリフ「だからこそオレのような男が要るのさ」には今でもシビレます。その時のオープニング小比類巻かほる「City Hunter〜愛よ消えないで」、映像のセンスがこぼれるあの明るさがこだまさんの真骨頂でもあるんでしょう。そんなこだまさん、実は僕のアニメプロデューサーデビュー作「ロボタン」第1話の絵コンテも担当してくれてたというのも強い縁ですね。
10年に一度仕事をしている?ペースのとおり、1987年「シティーハンター」、1996年「名探偵コナン」に続いて僕がこだまさんとご一緒したのが2006年「結界師」でした。主人公・墨村良守と2歳年上のヒロイン・雪村時音、自分に与えられた運命宿命を真正面から受け止め、ポジティブに乗り越えようとする、新しく明るい青春キャラクター像を作ろう。まずその一点で一致して原作を吟味して、ゼロからあの傑作を作り上げてもらいました。残念ながら52話でTVシリーズは終了しましたが、途中から放送が深夜になったのも珍しいことでした。37話で終了とならなかったのは原作とこだま監督が作り上げた作品の力の結果でしょう。
米ボルチモアでのオタコンに一緒に参加したのは一昨年でしたか。シカゴかどこかの落雷で全米の航空機ダイヤが乱れに乱れ、英語もおぼつかない僕がJFK空港をウロウロする中、「まあ何とかなりますよ」と平然とされてたのには今思い出しても尊敬です。あの時のデルタ航空ウイングは日本人がまったく見当たらなかったですよね。でも2人だけで10時間以上過ごしたんですよ。携帯の電池もなくなり、よくもまあ会場にたどり着けたものです。
最近はしばらくお会いできていませんが、その明るいキャラクターのせいか、こだまさんが手がける作品はスタッフもキャストも明るくオープン。この前もゲーム原作のアニメシリーズアフレコ後の打ち上げにも全く無関係な僕がお邪魔させてもらって、すこぶる楽しい想いをしたことをよく覚えています、それも2回。10年に1度の仕事リズムはそろそろ破壊して、また早めにご一緒させてくださいね、こだまさん。