• ■5月5日
  • ■5月5日

  • 2005.05.05

 今回は映画「水平線上の陰謀」に声優として参加している井原さんという人についてお話するね。そもそも、井原さんと知り合ったのは10年以上前になるかな。アニプレックスの植田さんに連れて行ってもらった新宿のゴールデン街のお店のマスターが井原さんでね。以来、雨の日も風の日も楽しくお付き合いさせてもらっていてね。月に1回は必ずお店に顔を出して、いろいろ人生勉強をさせてもらっているんだ。

 井原さんはマスターとは別の顔があって、舞台俳優をやっているんだ。それを知って、僕が「声の演技をやってみませんか?」とお願いして、最初は嫌がっていたけれど、スタッフが協力して1つのチームとして作品を作ることに賛同してくれてね。1番最初に出演してもらったのは「シティーハンタースペシャル」だったかな。「金田一少年の事件簿」にも出演してもらっていて、堂々と容疑者の1人を演じてくれたんだ。年齢を重ねた人ならではの落ち着いた演技が魅力でね。船医の役を務めた映画「水平線上の陰謀」では、セリフは少ないけれど、あたたかい味わいのある演技を披露してくれたんだ。実は井原さんが「名探偵コナン」の映画に出演するのは今作で3回目。「迷宮の十字路」では住職さん、「銀翼の奇術師」では機長さんを演じてくれているんだ。こういう声優さんも参加して、1つの作品が完成するということをみんなにも知って欲しくてね。今回は井原さんがどんな演技をするのかなんて、ぼくはかなり注目しているんだ。みんなもこんな見方で作品を観ると楽しいかも。

 僕にとって、井原さんのお店はすごくくつろげる空間というか、自分のフィーリングにとても合っているんだ。お客さんや井原さんと話していることが仕事のヒントになったりして、作品に反映されることもあるね。よく舞台のチラシを壁に貼っているお店があるでしょ。井原さんのお店にもコナンやブラック・ジャックのシールやポスターを貼ってもらっているんだ。いわば個人的な空間にそういう主張を許してくれるのは、作品を大事に思う僕らの気持ちを理解してくれているということですごくうれしいし、シールやポスターを貼ってくれることで、井原さんの気持ちも伝わってくるんだ。

 そんな井原さんも出演している映画「水平線上の陰謀」は本当におもしろいと評判になっていてね。こういう迫力ある作品はスクリーンで観て欲しいんだ。ゴールデンウィークが終わっても映画館によって20日ぐらいまでは公開しているから、この機会を逃さずに劇場で映画をたっぷりと味わって下さい。そして、映画は来年の新作に向けて始動しています。これからも応援をヨロシクです。