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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民9人目
- 2009.10.08
今週の住民はタツノコプロ笹川ひろしさんです。
ご存知「ヤッターマン」総監督の笹川さん、いやもう正直言って笹川先生とお呼びしたいものすごい偉人の存在なのですが、先述の打ち上げの時もそうでしたし実際の本人は本当にいつもステキにニコニコされてて、もうすこぶるフレンドリーなお方。ちょっと小柄なその身体からは、「タイムボカンシリーズ」はじめもう40年以上に渡る超面白クリエイティブ活動が想像できないほどです。
実は初めてお目にかかったのはもう10年以上も前の、何パーティだったか思い出せないくらいの出来事ですが、その笑顔の奥に光る目みたいなものを感じたことを覚えています。僕は緊張しててわけのわからないことを口走ってたんでしょうね。その笹川総監督とこのようにTVアニメ「ヤッターマン」の制作にご一緒できたなんてなんて最高なめぐり合わせでしょうか。
番組のシナリオ会議では、若い脚本家の発言に黙ってじっと耳をかしてくれて、最後にひと言「そのメカの武器はこーゆー方がいいんじゃない?」まわり全員目からウロコ…。こんな感じでさすがにオリジナル作者の頭脳ってすごいと思わせられたシーンが何度もありました。サッとその場で描いてもらったイラストに助けてもらったことも1度や2度ではありません。もう師匠として君臨する立場でありながら、あくまで現場に立って思考していく、そのものづくり精神は見習いたいものです。
そんな笹川さんが今年3月「東京国際アニメフェア 第5回功労賞」をお獲りになったのは記憶に新しいところです。この日記でも書きましたが、恐れ多くもこのワタクシが賞のプレゼンテーターなぞを仰せつかってしまい、賞とお名前を気合が入って大声で発してしまったことは決して忘れません。その後の夕食でご家族の方々と多種多彩な話題もおかずに楽しく食事、ギャグの王様の原点を垣間見せてもらった気がしたものです。
会津若松出身であの天才ボヤッキーのモデルそのものの存在感がありながら、飄々と作品に個性を与え続けるプロフェッショナル・笹川さん。「ヤッターマン」は終了しましたが、これからはくれぐれもお身体にはお気をつけて、タツノコワールドの名作や新しい企画の中で、その見事な手腕を僕たち後輩たちに見せ続けてやってくださいね。