• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民21人目
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  • 2010.01.01

 2010年最初の住民は悟空代表の声優・山口勝平さんです。

 今最も密接にお付き合いしている声優といえば、やっぱりこの人です。山口さん、って書いても実はピンとこなくて、かっぺいちゃんとか、いや、かっペーって呼ぶのが一番しっくり来る感じですね。

 そもそもは大御所声優・肝付兼太さんに誘われて、彼が率いる「劇団21世紀FOX」の舞台を見出したころからのお付き合いになります。「らんま1/2」に出てる有名人だよなあ、くらいの印象だった彼は、その舞台の上からユニークで鮮烈な印象を何度も僕に与えてくれました。ともすればふざけすぎ、と思えるその芸風は実は“やわらかい”“あたたかい”と同義語であり、それはすべて彼の人柄から来てたことはすぐにわかりました。

 アニメ映画「金田一少年の事件簿」の金田一一役だった彼を「名探偵コナン」に引きずり込み、主役と言いながら出番がかなり少ない工藤新一役でちょっと不満を与え、こっちの方も似合うとばかりに怪盗キッド役もお願いして現在に至る、この過程では本当にかっペーちゃんの御力量に頼ってばかりな15年になりますね。

 今年の映画「名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)」では映画としても久しぶりに怪盗キッドが登場します。今回の映画のアフレコでは毎年のごとく、冒頭に「オレは高校生探偵工藤新一…(毎回新たに収録してるんですよ)」NAをとった後、次の出番は最終ロール、なんてことはなくなったので膨大な待ち時間対策は必要なくなって良かったね。

 それにしても「犬夜叉」はハマリ役です。キャラクターの性格から行動細かい所作すべてがかっペーちゃんと同じであり、かっペーちゃん以外にはこのキャラはできません考えられません。スタジオ内も座長・かっぺーを中心に明るく和やかに高いレベルを維持していくテンションに満ち満ちています。仕事を忘れそうな明るい空気の裏に、異常な努力をしているかっペーがいるはずなのですが、それを微塵も感じさせないんですよね。

 12月23日、吉祥寺パルコ6F「犬夜叉プレミアムショップ〜1月4日まで」において彼の握手会が開催されました(写真2枚はその様子。左がかっペーちゃんで右は進行役のYTV斎藤P)。予定人数以上の110人のファンが3回に分かれてきれいに並んでひとりずつ、かっぺーちゃんと握手しながら思い思いの会話をしていきます。近くで見ていた僕も思わずほころぶステキな光景です。何より驚くのはかっペーちゃんの自然体。どのファンに対しても距離や対応が普通です、ノーマルです。まるで目の前に迫る雄大な大自然が、いやいつもこうなんだけど…、って答えるが如くです。

 そこからは、大人になりきれないやんちゃな少年を意識した役者を目指してた?かっペーちゃんが、“山口勝平”という揺るぎのない存在に到達した境地のようなものを感じてしまいます。それはかっペーとして変わらないで成長した、とでも言うのでしょうね。さあ2010年がスタート!お互い別の職種についていますが、一緒に仕事をする時には一切何の心配もしないでお互いのペースを感じて歩む、これからもずっとそんな仕事をしていきましょうね、かっぺーちゃん。

 今年2月3日から7日、新宿での劇団21世紀FOX公演「独立サッカリン部隊」は僕がFOXを見出したころの“エナケンシリーズ”だとか。世紀を飛び越えて<変わらない>かっペーちゃんに会えるのがちょっと楽しみです。