• 『アニ民342人目』アニプレックス三宅将典さん
  • 『アニ民342人目』アニプレックス三宅将典さん

  • 2019.02.28

今週のアニ民は劇場版「シティーハンター 新宿プライベートアイズ」で、ボクと一緒にチーフプロデューサーでクレジットされてるアニプレックス・三宅将典さんです。三宅さんと初めて会ったのはこの劇場版のスタート、のはずですが、実は三宅さんがアニプレックスに移るのはある方のおかげだそうで、そう言えばもっと前にご挨拶してたのでした。

アニプレックスという会社ですが、ボクはその前身「SPEビジュアルワークス」から少し知っています。この会社のいろんな動きを見ていて、アニメビジネスに対する超前向きな姿勢を感じていたので、「『シティーハンター』のTVシリーズ企画はちょっと難しいかな?」と逆に思ってしまっていました。でも、そこは当時の社長が植田益朗さんだったので、TVアニメ30周年を見据えて当然のように相談し始めたのが2015年。植田さんの結論は劇場版の方が良いのでは?というものでした。

時が過ぎアニメ30周年にこだわることも出来なくなり、そこから企画スタートまでボクはしばらくカヤの外にいます。その頃からアニプレ社内で動いてくれたのが三宅さんであり、企画進行を背負ってくれたのが前回のアニ民でご紹介した若林プロデューサーだったりします。

そんな三宅さんは大阪府東大阪市出身。子供の頃からロボットアニメが好きで「ゲッターロボ」「マジンガーZ」などを経てガンダムなどの富野由悠季さんアニメにたどり着きます。夕方のアニメ再放送を見ながら成長、神戸大学を経て当時アニメを多く手がけてたADKに就職。でもアニメが好きというとその会社には入れないというジンクスあって?アニメ好きを出さずに入ったら、7年営業職につくことになりました。

それでも会社の中のアニメ情報を摂取していき、アニメ制作の仕事に従事することが出来ました。その時の上司がボクの友人でもあります松下洋子さん(今はエイケンの役員です)。その教えはかなり厳しかったそうです(正直、いろいろ理解できます(f^^;)。シナリオの読み込み方に、愛がない情がない、とかドラマの盛り上げ方をじっくり叩き込まれたとか。それにしてもその打ち合わせ場所が、新宿東口「たきざわ」。今は無い談話室、そこがすごく印象的だったのはボクも一緒です。

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でAPデビュー、「アイシールド21」「銀河伝説WEED」「夏目友人帳」などの作品を担当したのち、別の会社を経て、当時植田さんが社長をつとめていたアニプレックスに移籍したそうです。
「シティーハンター」は初めは若林プロデューサーへの指示も含め、職務上みなければならない仕事だったそうです。元来、子供の頃見てたものに携われる、こんな幸せなことはないと思ってはいますがそこはやっぱりパーソナルな部分。そこで目を曇らせてはいけない。プロデューサーは冷静じゃなくてはいけない、とあえて距離をとってやってくうちに、いつか「シティーハンター」という作品の面白さに没入してったそうです。

でも今もとにかく作品を客感的に見なければならないというバランスを一番大事にしているとか。今はやれる事はすべてやった、その達成感を感じてはいるけれど、すぐにこれからのコトに目は向いている、ですって。やりたいのはアニプレックスにいてオリジナルアニメ作品の開発。だってアニメってなんだってできちゃう、想像が即、絵になり、映像になる素晴らしい世界、こんな楽しいことはない!と気持ちよく断言してくれます。

その容貌に反して?実はお酒が飲めない三宅さん、でも出勤時に近くのコーヒーショップで朝のリズムをスタイリッシュに整えるお姿を拝見したことがあります。意味は違いますがお互い植田さんにはアタマが上がらない同士⁉︎これからもどうかこの業界で、元気に楽しくよろしくお願いいたします!