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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民27人目
- 2010.02.11
今週は声優・雪野五月さんです。
「犬夜叉」シリーズなアニ民でも極めつけのヒロインがついに登場、どんな時にもストレートな感情が心地良く響くかごめを、約10年演じ続けてきた雪野さん。彼女とは「犬夜叉」のオーディションの時点で10年を超える繋がりがあったんですよ。今回もここでは雪野さん、じゃなくてゆきちゃんと呼ばせてもらいます。
ゆきちゃんと初めて出会ったのはアニメ「コボちゃん」のアフレコ現場。もう20年近くも前になりますが、グロービジョンのスタジオで妙に小さくかわいい子だなあと思った記憶があります。確か一緒にいたのは氷上恭子さん、もう2人ともビッグな存在です。で、「コボちゃん」担当のエイケン・小野プロデューサーの作品「きこちゃんすまいる」でレギュラーデビューしたのが96年。いつだったか会った時、おめでとう!と伝えたんですが、ありがとうございます、の後ひと言、「でもほとんどしゃべらないキャラなの」。
当時からなんとなく気が強い女子だよな、とは思ってました。きまじめといった方が近いかもしれません。そんな気質が「犬夜叉」日暮かごめというキャラクターで炸裂したのでしょう。スタッフでの旅行も基本的に個性あふれる個人行動をします。そのくせ、ゆきちゃんは?と思うときはちゃんと近くにいて安心させてくれたりします。なんかネコなんですね。あまり飲まないお酒を飲んじゃった時のカラミ方もステキで、きびしくも絶対本筋をはずさない会話は、これが入り込むタイプの役者なんだって思わせてくれます。
「犬夜叉」一番印象に残っているのは「時代を越える想い」で御神木を通しての時代を超えた犬夜叉との会話です。犬夜叉への想いそしてかごめの強さがひしひしと伝わってジンジンしましたね。そして原作の「犬夜叉」が最後を迎えるちょっと前、高橋留美子先生から「五月ちゃんはどっちがいいの?」と問われたことがあったそうです。もうすっかり日暮かごめになりきっている、と先生が認めているゆきちゃん本人に“現代で生きるか戦国時代で生きるか”大きな人生の選択を求めたんですね。
どう答えたのか、そしてその答えが反映されたのかどうかは先生とゆきちゃんのみぞ知る、ですがとにかく「犬夜叉」は近来まれにも見ない極上の最終話を迎え、高橋先生からまさに“贈り物”としていただくことができました。われわれスタッフはその最終話をどうしてもアニメで表現したくて「犬夜叉 完結編」を始めたし、それをゆきちゃんとかっぺーちゃんが強く支えてくれてます。
アフレコスタジオへ軽自動車で通勤?している、ゆきちゃんの助手席には数枚の「犬夜叉」のサウンドトラックCDが。イメトレ運転ってちょっとステキでうらやましいかも。さあ、間もなく「犬夜叉」という1つの10年が終わります。そのとき僕たちはどんな気持ちでいるのでしょうか。ゆきちゃんのまじめなぶれないまっすぐさは、次にどんな山を目指すのでしょうか。でも立ちはだかるのがどんな山であれ、スタッフ含めた「犬夜叉御一行様」チームワークスピリッツで楽しく乗り越えていきましょうね。冒頭の2ショット写真は犬夜叉を持ったゆきちゃんと殺生丸を持ったくーちゃんです。なんだかすごくかわいい2人ですね。