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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民39人目
- 2010.05.07
今週は脚本家・古内一成さんです。
コナン映画は14作のうち11作、TVシリーズも数々のオリジナルストーリーをはじめ、マジックファイルやサンデービデオなどのオリジナルシリーズ、もうコナンワールドを書き尽くしてしまったんじゃないか、と思えるほどの質量共にNo.1コナンなシナリオライターが古内さんです。
その古内さんと初めて出会ったのが1995年7月ごろ。大御所脚本家・柏原さんの紹介で、実写サスペンスドラマや刑事ドラマなどの実績を持つライターさんを集めた中の一人でした。いざお仕事を始めてみるとそのシナリオは、すごく理路整然としてるのに起伏があって面白い、それでいて’冷静’な印象を感じさせるものでした。
さらにすごいのは締め切りを守る、ことです。ホントこーゆーライターさんはなかなかいませんです。映画でもTVでも古内さんにお任せをすれば、必ず予定した期間で期待した以上の脚本をいただけるのです。頼もしいなんてものじゃありません。シナリオ会議の際も古内さんが発言するもしくは質問するポイントははっきりしてるし、われわれの思いつきのような材料も良いと思えば見事にドラマの中に組み込んでくれたりします。言ってみれば出来の良いお兄さん的存在なのであります。
今回の映画パンフにも登場しているのが古内さんの愛犬クール。2006年4月放送「名犬クールのお手柄」のモデルになったゴールデン・レトリーバーは、その話以外にもいくつかのコナン作品のヒントになってますね。確かにこのころからの古内さんの発言に’犬好き’が忍び込んできた気がします。そーゆーことってクリエイターには大切なことですよね。
今やCCQなる名称をいただいてしまった’コナンシネマクイズ’。いや、阿笠博士のダジャレクイズ、と言った方がわかりやすいコナン映画の名物?企画ですが、これを支えてくれてるのは実は古内さんなのであります。もちろん僕が言い出した事なので、毎回ナイ知恵をしぼって映画の内容にリンクしたクイズ案をシナリオ会議上で提案します。この提案する瞬間は、いつもみんながどーゆーウケをしてくれるか、ドキドキ冷や汗を書くような緊張感に襲われます。まあ、なんとか、ギリギリ、でもなあ、と言う状態でとにかく古内さんが持ち帰って、次のシナリオにアレンジしたカタチで書き込んでくれるのです。まんま採用されたこともありますが、全く違ったものになっていたこともあります。いずれにしろこの2人の切磋琢磨が作品に大きな影響を及ぼしている…、んなワケはないのですが、あの冷静な古内さんがちょっとニヤリとしながらクイズを書いているのを想像するのも僕の楽しみのひとつです。
今や山本監督と並んで青山先生の持つコナンワールドにもっとも詳しい古内さん。こうなったらこれからもほかの作品を書いたとしても、そのたびに絶対にコナンに戻ってきてください。そういえばTVシリーズオリジナル脚本はずいぶんご無沙汰になっちゃってますから。作る方も見る方もみんな安心して楽しめるステキな古内印コナンを、これからもどうかよろしくお願いいたします。