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『アニ民303人目』声優の佐々木望さん
- 2017.06.15
今週のアニ民は声優の佐々木望さんです。ここではいつものように佐々木さんのコトをのぞむさん、と呼ばせてもらいます。のぞむさんと初めて会ったのは1987年「シティーハンター」の時です。その時はまだおそらくデビュー2年目くらいの新人でしたが、数年後「シティーハンター’91」で会った時はもうスーパースター状態。出会った時の高音なミラクルな声は本当に聞いてて頼もしかった記憶があります。
数多いのぞむさんの役でボクが一番印象に残ってるのが、劇場版「AKIRA」(1988年公開)の鉄雄です。この映画は、ボクのアニメプロデューサー第一師匠・加藤俊三さんが手がけてました。もはやその存在自体が伝説的であり、制作現場も含めていろいろ奇跡的な作品だったようです。この作品でメインとなる暴走キャラがのぞむさんの鉄雄。約30年前とは思えない、原作者・大友克洋さん自ら監督した我が国を代表するようなアニメで縦横無尽に暴れまくってた印象があります。そして「幽☆遊☆白書」の主人公・浦飯幽助役に関しては有名すぎて言うことはありません。
ボクもいくつもの作品でお世話になってます。「魔法騎士レイアース」では導師クレフ。「ガンバリスト!駿」では内田稔という主人公・藤巻駿の近い仲間で平成学園三バカトリオのひとり。「犬夜叉」も「ブラック・ジャック」も出てもらってます。そして「名探偵コナン」でも初期から数回出てもらってます。ボクの担当したどの作品も、主人公の近くでユニークな個性をピリッと効かせる役が多かったですね。
そんなのぞむさんが佐々木るんさんとボクをたずねて来てくれたのは、先日「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」が公開されたころ。この時点でのぞむさんと何年ぶりの再会だったでしょうか。ボクが5年前に米シアトル「SAKURA-CON」でお世話になったるんさんと、これから何か面白いことをしようと相談を持ちかけてきてくれたのです。何が出来るかはともかく、30年近い知り合いが、それぞれのスタンスで今も新しいことをしていこうという情熱は大好きです。
のぞむさんが声優の世界に入るきっかけは、友人に誘われた新人発掘オーディション。林原めぐみさんと時期は違うけど同じオーディションを通り、あまり苦労せずに大きな役をいくつもこなしてしまったそう。気が付けば何も持っていない自分を自覚、発声法などイチからやり直し、30歳代で個人レッスンを繰り返したと話すのぞむさんは超カッコイイです。
そしてのぞむさんには6月17日24日放送の「名探偵コナン 霊魂探偵殺害事件(前後編)」に出演してもらいました。役どころはのぞむさん本人いわく「ごく普通の男」。原作をお読みになってる方は想像つくと思いますが、普通の男なのにとにかく「演じがいがあった」とわざわざメールをくださったほどの役です。のぞむさんがどんなキャラクターを演じてるのか、まずそこも楽しみに放送をご覧くださいね。
のぞむさん、お酒はシングルモルトが大好きで、好きな食事は肉系。これからもいろいろなシーンでご一緒できそうです。…というわけで、わかって下さってると思いますが、ボクと一緒に飲むときはワインもお付き合いくださいね(笑)。