• 『アニ民302人目』歌手の倉木麻衣さん
  • 『アニ民302人目』歌手の倉木麻衣さん

  • 2017.06.01

今週のアニ民は歌手の倉木麻衣さんです。劇場版「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」の主題歌「渡月橋 ~君 想ふ~」を歌ってもらって、コナンとのコラボ曲はこの曲でなんと21曲目!同一作品と同一歌手とのコラボとしては「世界一」の実績になるとばかりに、スタッフがギネスブックに申請しています。それほどの長く密度の濃いおつきあいのスタートは1999年10月頃でした。

「Secret of my heart」のデモテープを当時の担当者・渡部さんが持ってきてくれました。とにかく素晴らしいセンスを持った女子高生がいるというのです。そしてそのデモテープからは驚くほどメロディアスな旋律と、女子高生とは思えない、しかし新鮮で刺激的なヴォーカルが流れてきました。タイトルも含めてコナンを見る子供たちにはちょっと背伸びさせる雰囲気がにじみ出てて、この新人に乗らない手はない、と思わせられたのです。

その曲が倉木さんのデビュー3曲目になる、と聞かされたのはそのすぐ後でした。デビュー曲「Love, Day After Tomorrow」そして「Stay by my side」、その後にリリースされたのが「Secret of my heart」だったのです。この楽曲がコナンのEDとして放送されたのが2000年2月14日第180話サブタイ「赤い殺意の夜想曲(ノクターン)」。一時はこの3曲ともチャート入りさせてた倉木さんですが、「Secret~」のその週のチャートが同時にリリースされてた福山雅治さん「桜坂」に次いで確か2位だったのは良い思い出です。

何度か見せていただいた倉木さんのステージで、ボクが一番感動したのが2012年9月「Mai Kuraki Symphonic Live –Opus1-」。コナンの楽曲も含めて全曲フルオーケストラで演奏される前で見事なステージを披露、まさに歌姫を実感した瞬間でした。そしてその延長という訳ではないですが、コナン20周年記念イベント「コナンコンサート2016」でもコンサートの最後を締めくくるステキなステージを飾ってくれました。それぞれ楽屋で直接感動をお話させていただいた、その感激も含めて忘れられないコンサートでした。

そんな倉木さんに先日「スワラジ」にゲスト出演してもらいました。もうボクにとってマジ強大な夢がかなったようなものです。さすがにボクも緊張しましたし、ご本人もこーゆーラジオでどの程度お話しできるのか不安な要素もあったそうなのですが…。フタを開けてみるとそんな心配はまるで必要なく、すごくお話が上手で楽しく盛り上がり、2本分の収録があっという間でした。そりゃそうですよね、ライブのMC経験も豊富だし、例えば某歌番組でタモリさんとかともお話してるし。目の前で語られる一言一言が、倉木さんの良き人柄を表しながらこぼれ落ちていく…。緊張していたボクもそんな感覚に包まれてトークを続けることが出来ました。これこそ至福の境地というものなんでしょう。

「渡月橋 ~君 想う~」は倉木さんがシナリオを読んだ上で、自分ならではの京都感覚を織り込んでいった楽曲だそうです。そしてこの歌がコナンの一部になっていく、本人をしてそんな想いを託して歌っていきたいと。そういえば14年前の「迷宮の十字路(クロスロード)」とその主題歌「Time after time ~花舞う街で~」。この作品は今回の劇場版「から紅」制作開始時から、我々スタッフも一つのお手本にしたんですよ。あの映画の時は異例に早い時期に、楽曲のデモを聞かせていただいたことを思い出しました。京都が舞台と聞いてすごく前のめりに参加していただいたのです。今回もコナンとのめぐり合わせも含めて良い縁を実感できました。本当にありがとうございました。

TVの歌番組で着た十二単衣は20kg以上もあって動くこともままならないそうですが、その歌う姿のあでやかさには何物もかないません。また、ボク自身はコンサートで「渡月橋」を歌った時に召していた、片方袖の真紅の衣装も素敵すぎて、気になって仕方ありません。倉木さんとその楽曲すべてが、これからもどうかコナン世界の一部でもあってください。「名探偵コナン」という番組も倉木さんというアーティスト歴史の一部として、引き続きチカラ強く継続していければと思っています。