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『アニ民300人目』声優の若本規夫さん
- 2017.05.02
今週のアニ民、ついに300人目!は声優の若本規夫さんです。「名探偵コナン」では大阪府警捜査一課強行犯捜査係の警部・大滝悟郎を演じてもらってます。若手の声優の目標でもあり超一流ベテラン声優との誉れ高い若本さんとの出会いは「シティーハンター」でした。その頃もすでに貫禄の立場で演技で主に悪役敵役も演じてもらってましたね。
でもボクと若本さんを結ぶ大きく強いポイントは「名探偵コナン」TVシリーズ1996年9月放送第31話「テレビ局殺人事件」であります。原作単行本にも11巻に収録されていますが、このお話、TV局の悪徳?プロデューサーが人気タレント司会者に殺害されるというもの。そうなんです、そのプロデューサーがもろボクの名前で、それがアニメ化された時にその諏訪道彦37歳を演じてくれたのが若本さんだったのです。
そのキャラクターは見た目ボクと違って?ちょっとお調子者でヒゲはやしてかなりポッチャリ体型なおじさんっていう感じ。そのキャラにガラスの向こうで見事な演技で命を吹き込むのを見ているのはボクにはとても幸福な時間でした。でもまあとにかく殺害されるので、その瞬間の若本さんのアドリブ演技をすごく注視してた記憶があります。それにしてもあのくらいの悪者だったのが悔しかったですね、どうせやるなら極悪犯の方が…。いや本人を目の前にそのキャラクターの存在場所を的確に作り上げてくれたその技にお礼の言いようもありません。ちなみにその人気司会者のモデルは松尾貴史さん、その役はご本人に演じてもらったんですよ。
少林寺拳法など武道を得意とし、見た目がシャープで若々しい若本さん。その叩き上げられた演技論がすごいです。脳がまだまだ若いのですが、脳はあまり使わないように演じるそうで、激しいスポーツのように本能的に動くことが大切だとか。そして演技は体型も大事で、最初は大滝警部も自分じゃないと思っていたそうで、あの「サザエさん」のアナゴさんも20年くらい合わないと感じてたって。社会の中を縫うように生きてきたとおっしゃるその積み重ねが、少し抜くように演じること、だそうです。語尾に余韻を上手く残すのが大切だそう。CMの仕事も多く、その声の当て方にも時代の変化を感じるのを心がけているそうです。
さて若本さんの大滝警部です。だいたいコナンの大阪府警メンバーは重くて大きい重鎮なタイプが良いですよね。その中でも大滝警部もなかなかごっつい体格なのに、いつも報告する上司が本部長(服部平次の父親)だったり刑事部長(遠山和葉の父親)だったりする超大物なんです。なので、小さい頃から知ってる平次たちと一緒に話してる大滝警部が、彼のホントの素顔なのかもしれません。
そして平次が大滝警部を呼ぶ呼び方は「大滝はん」。それに対してその逆は「へいちゃん」ボクはこれが大好き!「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」では舞台が京都・大阪なだけに、大滝はんも大活躍です。というわけでアフレコではナマな?「へいちゃん」、時には妙に後ろが延びる「へいちゃ~ん」を思い入れたっぷりに楽しんでしまいました。若本さん、今回も味のある大滝はんを本当にありがとうございました。これからもずっと大阪府警から「へいちゃ~ん」とコナンをよろしくお願いいたします!