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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民73人目
- 2011.01.01
今週は声優・小山力也さんです。
「名探偵コナン」15周年を迎えて、めでたい2011年最初のアニ民はわれらが毛利小五郎役の小山力也さんからスタート!ここではいつものように力也さん、と呼ばせてもらいます。力也さんと初めてお会いしたのは2000年当時の「名探偵コナン」。同じ時期に「はじめの一歩」の鷹村守役もやってたんですね。
でも力也さんと言う人として意識し出したのはコナン映画10作目「探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」の時から。ほんのひと言二言しかないセリフから、竜という不幸な探偵をしっかり感じさせてくれましたね。遅ればせながらその時、実写の吹き替えや舞台役者のイメージが強かった力也さんの、その演技力やいわゆる“男っぷり”の魅力に気付いてしまったのです。
その魅力の一つはとにかく力也さんは腰が低いということ。有名な「24」のジャック・バウアーなど当たり役をいくつも持っている役者でありながら、いわゆる上から目線は一切ありません。ともするとこちらが恐縮してしまうほどの対応に、こちらの方のアタマがしっかり下がります。それでいてその物腰にはただものじゃないムードにあふれていてすごくカッコイイんですね。
例えばタクシーに乗る時、エレベーターに乗る時、ドアを開けて入る時、力也さんは100%相手に先を譲ります。相手が女性でしたらわかりますけど、相手を見た上でそんな区別はありません。それが徹底しててさわやかなくらい。思えば実力本位の舞台役者生活で身についた所作でしょうが、それを言うなら今はどーんとできる大物なんですよ。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」こんな言葉が一番ピッタリする人は力也さんをおいて知りません。
10作目の映画のあとTVシリーズ「ヤッターマン」でも一度大きく面白く参加してもらったと思ったら、毛利小五郎というさらに大きな縁が出来てしまいました。おそらく最初はイロイロな意味で演じることも含めて大変だったと思います。今の小五郎を見ていて力也さんの力量と人間力に本当に頭が下がります。
で、これはもう運命?とばかりに僕のいろいろなお付き合いの会などへお誘いをしたら、ホントによくご一緒してくれちゃいます。どんな場所でももの静かでかっこいいし、その割にちょっとユニークなお茶目な本人の人柄が漏れ、たまに生ジャック・バウアーも出るし、すぐに仲間の人気者になりますね。そう言えば昨年4月に初めて参加してもらった映画公開初日イベントなどでも、東京大阪と回を重ねるごとに舞台挨拶のテンションも上がり毎回何かが一枚づつむけていく感じで、場内も僕たちスタッフもわかせてくれましたね。
この日記にも書きましたが、昨秋のコナンスタッフツアーで興福寺「阿修羅像」などの前でかなり時間を費やしてしまったのが力也さんと僕。2人ともなぜか離れがたい物があったのは確かです。力也さんと僕の仕事や立場は全く別物なのに、例えば阿修羅像に対するイメージアプローチや受ける感性みたいなものに共通する何かがあるのかもしれません。年末の日曜日、全くプライベートなコーラスグループのコンサートまでも見に来てくれた力也さん。むちゃくちゃうれしかったし、もう僕が力也さんに隠すものは何もありません状態です。
ここ最近は無理にでももう一軒なんて言って、最後は2人になってでも付き合ってもらってます。そこで出てくるお互いの話が妙に楽しくて味わい深く感じてるのは僕の方だけでしょうか。人生では僕のが少し先輩ですが、どうにも人間的には比べ物にならないのは良く理解してます。なのでどうかこれからも勉強?のためにも僕との時間をキープしてもらいながら、毛利小五郎という人物と、名探偵コナンワールドを支えていただきますようよろしくお願いいたします。