『アニ民295人目』元読売テレビアナウンサーの脇浜紀子さん

今回のアニ民は元読売テレビアナウンサーの脇浜紀子さんです。

そういえばここに登場するアナウンサーさんって脇浜さんが初めて？だよね。いやあボクより少し後輩でアクティブな脇浜さんとは長いコトいろいろお付き合いしましたよね〜。脇浜さんはこの度、人生の大きな転身をはかり読売テレビを退職されたので、このタイミングでここに登場してもらいます。

1990年入社だそうで、ボクがアニメ「YAWARA！」を手がけている頃、新人アナウンサーとして華やかに活動を開始しました。ボクが東京支社にいるのでなかなか接点はなかったのですが、大阪での「劇場版名探偵コナン」の試写会や初日舞台挨拶などで参加してもらってるうちに、いろんなお仕事もお願いするようになります。だいたいこーゆー試写会の司会進行など、どんなアナウンサーでも良いというわけでなく、やっぱりアニメを好きだとか、それやってみたいと手を上げてくれる方にお願いしたいものですよね。というわけで、ファーストガンダムは熱く語るし理想の男性は左手にサイコガンのコブラという脇浜さんにお願いしたのです。狙いはバッチリ想いはキッチリ、「名探偵コナン」に対しては毎年ものすごい情熱を持って取り組んでくれたのです。

その司会として舞台に登場して第一声が「世界一名探偵コナンに詳しいアナウンサー、脇浜紀子です」これはじめは日本一だったのですが、どう考えても日本一は世界一だろうと、控え室で話し合いその次からは世界一に昇格してもらったという経緯があります。司会のために一足早くコナン試写を観てもらった時もボクの顔を見るなり「面白かった〜超興奮しました！」と鼻息荒くバンバン感想を言ってくれて、全くそのテンションのままステージ上で司会進行してくれてました。

会社同僚としてもアメリカに海外留学して修士号を取るなど、アナウンサーなのにその志向がちょっとすごいなあ、変わってんなあ、なんて思ってたら在職しながら大阪大学大学院国際公共政策研究科後期博士課程へ入学。2010年9月に民間放送のあり方を研究対象とした博士論文「地域民間放送の経済分析」で博士 (国際公共政策)の学位を取得。読売テレビ現職アナウンサーとしては初となる博士号を取得した、ってもうこれは自分の歩む道を大きく舵を切るというレベルではなく別の次元の乗り物に変えたんですよね。

初日イベントの打ち上げでコナンの素晴らしさをコンコンと話してくれて、ボクもこれからのアニメやTV業界のことを話してた時も、これからの放送という概念を脇浜さんなりに再構築したいみたいなコメントがぽろっと出たり、その度に「この人はTV局員としてはちょっと違うな」と思ってたものです。

この年末で読売テレビ社員としてのすべての活動を終えて、はれて2017年4月から京都産業大学現代社会学部の専任教授に就任することになった脇浜さん。長い間、コナンはじめYTVアニメの応援をいっぱいしてくれて本当にありがとうございました！もう世界一名探偵コナンに詳しいアナウンサー、っていう声を聞けなくなってそこは少しさびしいけど、ご本人は水を得た魚のように大学という新たな活動の場を得たということです。これからもさらにそちら方面からこの放送業界に対してゲキとカツを入れていってもらえるよう、よろしくお願いしますね。あ、脇浜さん、確か最終的には「宇宙一、名探偵コナンに詳しいアナウンサー」、という称号でしたっけ？