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『アニ民286人目』声優の伊藤美紀さん
- 2016.10.06
今週のアニ民は声優の伊藤美紀さんです。ここでは伊藤さんのことをいつものようにみきちゃんと呼ばせてもらいます。初めてみきちゃんと出会ったのは「シティーハンター2」の時ですか。「美人声優は必ずシティーハンター美人ゲストに呼ばれる」のご多分にもれず、スタジオでお話しし、さらにお食事もしたのです。そしてそこから約28年、ボクの手がける作品の多くに出演してくれることになります。「YAWARA!」「魔法騎士レイアース」そして「ブラック・ジャック」などなど1年間みきちゃんに会わなかった、っていうのはないんじゃないかな?
特に「名探偵コナン」では見た目と違って?犯人役も多くやってもらってますし、劇場版もまた然り。みきちゃんの達者な演技がミステリーに華を添えてくれてたのは確かですね。コナンに出演する時の心構えをご本人にお聞きすると「犯人役の時はなるべく自分が犯人だということを意識せずに演じています。」って当然のようにおっしゃるけどかなりレベル高く難しいことだよね。
ボクがみきちゃんのコトを語るときに絶対外せない、想い出共有のシーンがあります。それはなんと大井競馬場での出来事!1990年ごろ数年にわたって「シティーハンター」チーム20人ぐらいで大井競馬場のプラネットルームという特別な部屋を借りていたことがありました。お弁当をデリバリーしてもらい、大きな部屋で階段状になっている机と椅子に、参加メンバーが自由に座り思い思いに過ごすのです。こーゆーコトに詳しいスタッフに馬券の買い方から指導を受け、最低100円から馬券をゲット、それぞれのレースを楽しんだのです。
何レースかすぎると馬券の買い方も覚えて多岐にわたり、本命大穴いろいろ考えるようになるのですが、あるレースにボクとみきちゃんが買った単勝馬券が一致、そしてそれがかなりの大穴狙いになってたのですね。まあ来るわけない、との周りの思惑に負けず二人で大声援したのは当然です。激しいデットヒートの末、なんとその馬券が大的中!いわゆる万馬券に近いものだったのです。とった〜と思った時の喜びはひとしおで二人で抱き合って叫んでた記憶があります。4半世紀前のこーゆー記憶、本当に忘れられないものです。
みきちゃんとは他にもいろいろ共通項も多く、会えばいつも楽しく話せるのですが、最近は特に茶風林(=チャップ)さん主宰の「怪し会」ですね。レギュラーで出演してるみきちゃんの見事な怪談朗読にハマってるファンも多いと思います。特にちょっと不幸を背負った哀しいお母さん役なんか演じるともう最高。ここ何年か、怪談のふるさと、島根県松江市で行われる「怪し会」にもお伺いしてるのですが(今年は10月8日9日)、怖いお話いっぱいの全公演の後の打ち上げで、チャップやみきちゃんと楽しく大笑いできるのもなかなかの時間です。
そんなみきちゃん、ちょっと久しぶりに「名探偵コナン」に出演してくれました。10月15日22日放送の「名探偵コナン 仲の悪いガールズバンド(前後編)」であります。原作に登場したコナンレギュラーの蘭・園子・世良真純3人JKバンドはいろんな意味で刺激的で現実味あるお話ですが、みきちゃんは事件の舞台となる別のガールズバンドのひとり。このバンド、年齢的にも成立経緯もちょっとワケあり状態で、案の定事件がぼっ発してしまいます。みきちゃん演じるキャラクター名は小暮留海。ぜひ前編からご注目よろしくであります。
「以前は家でセリフやキャラクターを読み込んでスタジオに臨んでいました。けれど今はその場で周りの役者たちと溶け込み、相手の出方を感じて演技をするようになってます。」とみきちゃん。それって大きく上達してるってことだよね?と言うと「相手に対して素直にリアクションするのが楽しい、ってそれ実はいい加減っていうことなんですよ。」って笑うみきちゃん。「犯人役とかラスボス役とか大好きです。」…さすが役者ですね、演技はその見た目とは遠く離れていますので、だまされないようにしなくちゃ。
お互いこの業界にデビューしてずいぶん経ちますが、あの競馬場で共通にもらったラッキー大穴要素はまだまだ継続しているようです。これからもこの業界で楽しく激しく、公私ともに支え合って過ごしていきましょうね。