• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民111人目
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  • 2011.10.06

 今週のアニ民は作曲家の田中公平さんです。

 ここではいつものようにこーへーさん、と呼ばせてもらいます。こーへーさんとの出会いはずいぶん前のはずです。おそらくどこかのゴルフコンペか出版社パーティーか。「シティーハンター」や「魔法少女レイアース」でお世話になってる音楽事務所・イマジンに所属されてるんですが、仕事がらみで知り合ったわけじゃあないことは確かです。

 でも出会いは古いしお互いにそこは理解してます。僕が出会ったころ最初に印象に残ったのはこーへーさんの話し方です。自分の感覚を言葉にして人に伝える、このことが非常にシャープなんです。わかりやすい、と言うより説得力がある感じ。僕には音楽の専門的なことはよくわからないのですが、こーへーさんのお話は身体にしみこんできます。そして作品に対するアプローチはシンプルで直感的。なので主題歌や劇伴などを聴くと、その作品のどこを切り取り何を表現しようとしているかが明解に伝わってきます。

 そしてその対象作品の幅がとっても広い。こーへーさんのディスコグラフィーには80年代からの書ききれないほどのTVアニメ・アニメ映画・アニメビデオのみならず、ゲーム関連の作品もズラッと並びます。引き出しが多いってよく言いますが、こーへーさんの場合はたんすや机など家具レベルで多いんですね。

 僕は高校が違うのですが、こーへーさんの出身高校の業界仲間たちの食事会に一緒させてもらったことがあります。メンバーはMBS丸山さんとサンライズ尾崎さん。もちろん彼らの大先輩であるこーへーさんの青春話は、現在の活動のカンペキな原点模様。みんなで大笑いして話しながらも自分の記憶にもダブらせて、新たなポジティブシンキングにつながったものです。

 「ぬらりひょんの孫」で初めてYTVアニメがお世話になっていますが、今のこーへーさんと僕との共通点はやはりワインでしょう。こーへーさんのワイン好きはちょっと有名で業界のいろんな方々に影響をおよぼしているようです。もちろん僕もその一人。深夜とか時間にかかわらずお互い西麻布近辺中心にふと連絡を取りあって、タイミング良ければ会って二人で1本。会話をサカナに必ずステキな時間が約束されます。

 9月16日らの3日間、ドイツでのイベントCONNICHIでは、松谷彼哉さんと二人で見事なミニコンサートを二度披露してくれました。力強いピアノの弾き語りと松谷さんの美しいヴォーカルは、明らかにイベントそのものを格上げする役目をしてた気がします。別にあったこーへーさんのソロコンサートは僕のスケジュールも重なって見られなかったのは残念でした。

 何にも無いゼロだった場所に、自分を信じてコツコツ耕していく。そして堂々と前進していけば必ずみんながついてくる、これが絶対と言うこーへーさん。舞台の「サクラ大戦」がその最たるものだそうです(「サクラ大戦 武道館ライブ2〜帝都・巴里・紐育〜」10月7日金曜日公演あり)。こーへーさんはそうやってこれからも新たな場所を開拓して行くのでしょう。仕事であるなしに関わらず、今後は可能な限り僕もその横に立って、一緒に歩いていきたいと思っています。で、まずはタイミングの良い時に美味しいワインを用意することは約束させていただきます。