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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民124人目
- 2012.01.13
今週のアニ民は脚本家の菅正太郎さんです。
さあ放送が始まりました、諏訪自称10年に一本!?の新企画「輪廻のラグランジェ」通称ラグりんの脚本とシリーズ構成を手がけてくれているのが菅さん。先週の平澤さんの時に書いたのですが、この企画は足掛け3年以上いろいろかかっています。企画が成立するまで紆余曲折あるのは常ですが、今回はそこのすべてのシーンに登場しこの企画の基礎から支えてくれたのが菅さんなのです。
初めて出会ったのが3年前、そのすべてのスタート時の会合でしたでしょうか。第一印象はかなり色黒にして物静かな人だなあでした。しかしいったん自分の言葉を捜すように話し出すと、その世界を表現し尽すまで止まらない熱を発散してくれます。いつもある確立した世界がご自分のアタマにある、それは比類が無く非常に魅力的なもの。そこからキャラクターやエピソードを無尽蔵に取り出してくる、そんな見方が出来るような感じです。
正直言ってラグりんは基本的にほとんど菅さんのオリジナル作品であります。佐藤総監督、鈴木監督らと毎週長時間シナリオ打ち合わせを重ねて出来上がるのですが、みんなの質問は菅さんの思う世界について探りながら問うているパターンが多いです。そしてモノがじわじわ造られていくそーゆー時間に、各方向に向いて熱を帯びた発言が脳内を刺激、一種ハイな状態をつくりだす、それを至福な時間と捕らえてしまう。僕の想像ですが会議メンバー各自こんなことを繰り返しているはずです。僕でもそう感じるのですから毎週毎週可能なすべてを用意し、それに対して事細かに対応してる菅さんは、この会議をフルマラソンに参加してるかのように思っているに違いありません。
先日同じく脚本家の井上さんらと一緒に菅さんと京都へ行きました。目的は観光というより美食探求でした。秋を感じさせるカンバスかと見間違うようなお皿の料理やそれに見合うワインの選択も凄かったのですが、実は僕以外全員脚本家という濃いメンバーのトークが熱苦しくて最高!いやあ本当に楽しかったですね。総勢5名のメンバーで最年少の菅さんは、まるでこのチームが体育会系の上下関係で成り立ってるかのように見事に世話を焼いてくれました。でも会話では全然負けていませんでしたが。
菅さんに合う漢字は“漢”オトコでしょうか。静かにたたずんでいるだけのようでその存在がいかに頼りがいがあるか。ラグりんは女子高校生3人を主人公にした巨大ロボットもの。そこに“漢”が想いの丈をぶつけてキャラクターづけをしていかにキラキラしたストーリーを編み出してゆく。そしてもう僕はしっかりその面白さを受け取っています。さあ本当に勝負の作品で勝負の年が幕を開けました。どうかお互いに身体には気をつけて、まどかのみどりを駆って、でっかいジャンプをしていきましょう!