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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民146人目
- 2012.06.21
今週のアニ民は声優の京田尚子さんです。
押しも押されもせぬ業界の大御所たる京田さんに、初めてお会いしたのはまだ20世紀の「名探偵コナン」でした。でもゲストとしての出演よりやはり「犬夜叉」で楓というレギュラー役でお世話になったのが一番の印象でしょうか。かっぺ〜ちゃん(山口勝平[21])演じる犬夜叉の正体や四魂の玉の由来を完璧に知ってる設定の楓さん。この時代の出来事を誰よりも体験した、長老おばあさんキャラとしてのしっかりした演技が忘れられません。さらには日高のり子さん[20]演じる物語のカナメキャラ・桔梗の姉として、妹の宿命を受け止めつつ、いくつもの哀しみを抱えて前進してゆく強さもしっかり見せてくれました。
スタジオの中では参加されてる役者さんたちの先生的な存在だそうですが、それは外で見ている僕らスタッフも納得。もう40年以上にもなるという芸歴とその緻密な演技は、主に楓のような老婆役でその大きな時間を背負ったキャラクターによく合います。なので「名探偵コナン」では犯人役や意味深な存在のおばあさんを何度も演じてくれてますね。ちなみに6月23日と30日に放送される「小五郎さんはいい人(前後編)」では、桐谷貴江というストーリーのキモとも言えるステキなおばあさんを演じてくれてます。ここではネタばれするのであまり表現出来ないのですが、視聴者がしっかり合点がいくキャラクターとなる名演技を披露してくれてますよ。声が大きかったり人を過大に信用したり、そこにはちゃんとそのおばあさんが存在してます。
京田さんの長い芸歴の中で僕が一番驚くのが「ポパイ」のオリーブオイル役。それを知った時思わず「えっ!?」と叫びました。聞くところによりますと裏声を使ってるとのことですが、あの「ポォパァイィ〜」はホント実際に見て聞いてみたいものです。さらには「それいけアンパンマン」ではなんとおむすびまんを演じています。ってこれ、男の子キャラだったよね。何というか演技の幅に驚かされます。そしてご本人がこれは!っておっしゃるキャラが「幽☆遊☆白書」幻海師範。リクエストされることが多いそうですよ。
僕は「犬夜叉」でしたが、実は京田さんは高橋留美子先生の作品に多く出演されてます。「うる星やつら」ヤツデ、「めぞん一刻」五代ゆかり(裕作のおばあちゃん)、「らんま1/2」大文字流家元、さらには高橋留美子劇場でもいくつか登場してるんですね。で、忘れられないのが「犬夜叉 完結編」のアフレコの時、「犬夜叉」を「大丈夫」と読み間違えた伝説的なNGです。確かによく見ればこの3文字、似ていますよね。京田さんのそんなトコロが大好きです。
僕らスタッフにとってはいつもニコニコしていて、スタジオロビーでは優しい感じがステキな先輩の京田さん。スタジオ内では演技についてはキビしくちょっとコワくてそして尊敬されてる京田さん。どうぞ身体にはお気をつけて、これからも引き続き気合の入ったパワフルなおばあさんを僕らに提供して下さいね。