-
『アニ民230人目』声優の森川智之さん
- 2014.06.26
今週のアニ民は声優の森川智之(としゆき)さんです。森川さんと初めて会ったのは1995年、「シティーハンタースペシャル ザ シークレットサービス」に出演してもらってるようですが、なぜかあまり記憶にありません。それより97年「金田一少年の事件簿」でしょう。お願いした役柄はあの明智健吾警視。今もそうですが、なんと見事な適役でありましょうか。主人公金田一一(はじめ)のライバル?にして少し上からなイヤミなエリート警視は、僕にとっては森川さんの人間そのものに思えてます。
森川さんはスタジオに普段一人でいる時は妙に物静かな印象があります。集中しているのか声をかけ難いオーラも漂うほど。それがいったん話し出すと少しハイトーンな通る声に、話のユニークさも重なって存在も声圧も強い人になる。忙しいこともあってアフレコ後の食事会にあまり参加しないので、もうひとつその人となりをつかめていないせいか、絶対に持っているだろう森川さんのユニークな本性というか、役者としての厚みみたいなものをプライベートでも感じたい、僕にずっとそう思わせている人です。
もうひとつ強い印象を持つ役柄は「犬夜叉」の奈落でしょう。主人公・犬夜叉にとって究極の敵ですが、その余裕のある物静かな悪役はまた別の面で森川さんの真骨頂に思えます。超大河ドラマの終焉はその宿敵・奈落でさえも操れなかった「四魂の玉」との確執も大きなメイン。その奈落の最期を強く記憶しているのは僕だけじゃあないでしょう。奈落にしろ明智にしろ、役柄が本人をきちんと表しているのに、そのキャラクターがこれほど違うのも面白いですね。
さてそんな森川さん、「名探偵コナン」にも面白いキャラクターで出演いただきました。コナンで最も新しく登場した羽田秀吉であります。名前は「シュウキチ」とよみます。プロ棋士でありながらなんと宮本由美警部補の元カレであったという過去?を持つキャラクターであります。由美側にも問題があるのか、どうもその交際は普通ではなかったようですね。由美に至っては棋士として有名な彼が棋士であることも認識していないのですから。まあそんなヌケているようなひょうひょうとしているようなキャラクターを見事に演じてくれました。というわけでこれもまた森川さんの人間そのものに僕は感じてしまうのです。ということはかなりワケありキャラクターのようですね。
映画の吹き替えではトム・クルーズやキアヌ・リーブスなどすごく多数の2枚目を演じています。そして今や飛ぶ鳥を落とす勢いの事務所「アクセルワン」の代表としても大活躍。実は昨年度まで僕のラジオ番組「スワラジ」に引き続き日曜夜7時半から「アクセルワンだあ~」もやっていて、僕も森川さんの明るい「アクセルワンだあ~!」の掛け声を何度も聞いたものです。
もううらやましいとしか思えないその役者人生はやはり森川さんの実力と人柄そのものが生み出したものでしょう。というわけで「金田一少年の事件簿R」。みなさまお気付きと思いますが、今の獄門塾シリーズも含め前回のシリーズよりも明智警視の登場は多いのであります。というわけで森川さん、主人公・金田一一のライバルとして、いや明智自身はそう思ってないのかもしれませんが、相変わらずのクールで聡明な明智ペースを番組全体に、充分に振りまいていただきますようよろしくお願いしますです。