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『アニ民224人目』音響監督の本田保則さん
- 2014.04.10
今週のアニ民は音響監督の本田保則さんです。
アニメ業界で本田さんを知らない人はいない、という本田さんは業界で47年も最前線で活躍してきた超ベテラン。そんな本田さんと初めて会ったのはおそらく1986年ごろ、舞台鑑賞後の打ち上げ会場だと思います。音響監督という立場ゆえ、おそらく声優・役者ほとんどすべての方々を知っているのでしょう。僕が目的としてきた役者さん以外の出演者についても、その人の役柄だけではなくおのおのの得意ジャンルというか個性とも言える特徴をお話ししてくれたことを覚えています。
お仕事ではホンのちょこっとですがYTVが1992年、田中政志さん作のマンガ・ゴンを使って「読売テレビはゴンになる」というコピーのCI的パブリシティ展開をしたのですが、その際のCM映像の音響を担当してもらいました。ヤンチャな小柄な恐竜?ゴンに元気なYTVを重ねたこのアニメを見ることが出来たのは関西のみなさんだけですが、おかげさまで反響大きく。当時僕も担当させてもらったドラマ「悪女-わる-」のヒットの一助になったという記憶があります。YTVでの「11PM」で1989年に一時期放送されたアニメ「セイシュンの食卓」も手がけてもらってました。
声優さんに、印象に強い音響監督は、って聞くと本田さんの名前は必ずあがりますね。聞いてみると本田さんの音響監督デビュー作が1967年「マッハGoGoGo」だそうで、えっと、それもうすぐ半世紀経っちゃうじゃんレベル。ご本人に会ってもとてもそんな歴史には見えないのですが。
さて、今まで作品の演出家が音響監督も兼ねるシステムを採用していた東映アニメさんが、今回の「金田一少年の事件簿R」から独立した音響監督を立てることにして、そこに白羽の矢が立ったのが本田さんであります。僕としては願ってもないお話。ちゃんとお仕事として本田さんの音響演出を体験出来るなんて、がんばって長く続けていればこその縁。
もうご覧いただいた第一話のアフレコは、時間はかかりましたが内容の充実度は驚異的と申し上げておきましょう。なんてったって一番声あげて発言してるのは役者じゃなく本田さんなんです。内容や音響技術に精通してるがゆえの、ギャグ?混じりの指示や指令が場面場面で強く生きてきます。聞いていて面白いし気持ちもお腹もいっぱいな気分になります。これはぜひこれからも番組を見て共有して欲しいですね。今シリーズではスタジオ内にモブをお願いするのも、「ホンコンちょっと混ぜて下さい」「ホンコン歓楽街ムード、ホンニャンフンニャンみたいな…」こんなお願いで見事に応える演者さん、いいチームワークだなあって毎回ホンワカしちゃってます。
本田さんにとっては初めての金田一。この長寿な作品に取り組むにあたって考えたことをお聞きしました。「軸になる人がキッチリ引っ張ってる。僕自身が今まで経験したことないワクワクをもらっていく仕事だと思います。」また新たな軸の存在になってくれた本田さん、どうかお身体には気をつけて毎週の楽しい収録バトル?をよろしくお願いいたしますね。