部下が上司を殺すとき
11月15日(木)よる 23:58~0:38
- 正田 大樹
(五十嵐 隼士) - 保険会社の営業所員
詩織から執拗なパワハラを受ける
- 秋山 詩織
(伊藤 裕子) - 営業所の所長
大樹を目の敵にしている
- 吉野 京子
(原 幹恵) - 営業所の事務員
大樹の婚約者
わずか一滴で人を死に至らしめ、どんな科学捜査をしても絶対に検出されない毒薬。しかも効き目は24時間後に現われる。そんな完全犯罪を約束する究極の毒薬があるとネットで噂になっていた。
保険会社の営業所に勤める正田大樹(五十嵐隼士)は所長の秋山詩織(伊藤裕子)の営業記録を塗り替える成績を残して表彰を受ける。大樹は同じ営業所の事務員、吉野京子(原幹恵)と婚約していて、早く結果を出して本社に戻りたいと考えていた。夜、京子と会う予定だった大樹は詩織から残業を命じられる。昼間に社内でキスしていた大樹と京子を偶然見かけた詩織の嫌がらせだった。
詩織はねちねちと嫌みを言いながら大樹の股間にコーヒーをかける。大樹が慌てて詩織の手を払うと、コーヒーが詩織のハイヒールにかかってしまう。すると、詩織は上司命令だと言ってハイヒールを舐めろと強要。この後、詩織は外交員との飲み会に大樹を連れて行き、下戸の大樹に無理やり酒を飲ませる。その帰り道、大樹の目の前に松井(綾部祐二)が現れる。松井は究極の毒薬の説明をした後、毒薬の瓶を大樹に渡して去っていく。
翌日、千葉(渡辺いっけい)は直美(臼田あさ美)を詩織がいる営業所に連れて行く。不審死で保険の請求があったと勘繰る直美。だが、千葉は直美を保険に入れて紹介ポイントをもらおうとしているだけだった。夜、大樹は京子の自宅マンションを訪ね、営業記録を破ってから詩織に目の敵にされている事を打ち明ける。京子はもう少しだけ我慢すれば、きっと本社に戻れると言って怒る大樹をなだめる。
翌日、詩織は残業を命じた大樹を誰もいないオフィスで誘惑。本社に戻りたい大樹は一瞬言いなりになってキスをするが、すぐに我に返って詩織から離れる。翌朝、大樹が京子と出社すると、オフィスは大騒ぎになっていた。壁に詩織にキスする大樹の写真と「正田大樹は所長と寝て、営業成績を上げている!」という怪文書が貼られていたのだ。京子はショックを受けてオフィスから飛び出していく。大樹が詩織を犯人と疑って胸倉を掴むと、詩織は大樹に抱きつき、「もう本社には戻れないわよ」と耳元で囁く。
この後、大樹は京子を見つけ、詩織とは何もないと言い訳するが、京子は今は話したくないと言って去っていく。大樹は詩織を殺害する事を決意。その日の夜、大樹は毒を一滴垂らしたコーヒーを詩織に飲ませる。時刻は午後9時29分だった。翌日、京子は会社を欠勤し、大樹は理由がわからずに心配する。その日の帰り道、大樹は毒の瓶を回収に来たという松井に声をかけられる。その時、ちょうど24時間が経過し、松井は大樹に祝福の言葉をかける。翌朝、公園の階段下で詩織は遺体となって発見される。千葉と直美は営業所に現われ、大樹はバレたかもしれないと焦るが、千葉たちが話を聞こうとしていたのは京子だった。
詩織の携帯にメールが残っていて、昨晩9時過ぎに京子が詩織と公園で会っていた事が判明したのだ。階段から転落死した詩織。近所の人が女性の言い争う声を聞いていて、千葉は京子が階段から突き落としたと疑う。だが、京子は詩織と話をしていただけと容疑を否認する。透は京子が婚約者の大樹を詩織に奪われそうだった事を突き止め、千葉は話し合いがこじれ、京子が詩織を突き落したと推理する。
大樹は詩織の死亡推定時刻が午後9時30分だったと知り、階段を下りている最中に毒が効いたと考える。大樹は京子が詩織と会っていた理由が気になっていた。直美は京子が犯人なら証拠隠滅のために詩織の携帯を拾うと考え、京子が犯人ではないと推理する。そして、直美は現場の公園を再度訪れた時、階段の上にいる松井を発見する。直美が毒の事を聞くと、松井はにやりと笑う。直美が絶対に捕まえると宣言すると、松井は楽しみだと余裕の表情を浮かべる。次の瞬間、松井は直美の前から姿を消していた。直美は松井と会って、今回の事件も毒が関係していると確信する。
この後、証拠不十分で釈放された京子は、詩織と真剣に交際していた事を大樹に打ち明ける。詩織は大樹の事を京子の相手にふさわしくないと考え、大樹に嫌がらせをしていたのだ。愛し合っているのに別れを切り出した京子は自分が詩織を自殺に追い込んだと考えていた。大樹は京子の話にショックを受けながらも京子に責任はないと擁護。そして大樹は証拠が残らない毒を詩織に飲ませた事を打ち明ける。それを聞いた京子は近くにあったハサミで大樹を刺殺する。数日後、逮捕された京子は大樹が証拠の残らない毒を詩織に飲ませたと話していたと証言。直美は松井を捕まえると決意を新たにする。