新・ことば事情
5009「わいせつ・ワイセツ・猥褻」
日本語の表記には、大きく言って、
「漢字」「ひらがな」「カタカナ」
の「3通り」がありますね。では、
「わいせつ」
という言葉を書く場合には、
「猥褻」「わいせつ」「ワイセツ」
のどの表記を使いますか?
もちろん、「どれが正解!」ということはないのですが、新聞・放送では、表外字(常用漢字ではない)である「猥褻」は、原則として使われることはなく、もし使う場合には「ルビを振る」ことになります。
それで今回は、「それぞれの表記から受けるイメージ」について考えてみました。あくまで私個人の感覚ですが。それによると、
「ひらがな」の「わいせつ」は、「わいせつ感」がありません。
「カタカナ」の「ワイセツ」は、ちょっと危ない感じがします。
「漢字」の「猥褻」は、猥雑でいかにも怪しげな危険な香りがします。
「猥」は「けものへん」ですしね。しかも「褻」という字は、よく見ると、
「『衣』という漢字の隙間に、『熱』の『、、、、』の部分を取ったものが潜り込んでいる!」
「コロモの中に」ですよ!これはあやしい、いやらしい。いかにも・・・ですね。
でも、最初にも書いたように、「猥褻」は、二文字とも「表外字」なので、ルビを振らないといけません。読めない人も多いのではないでしょうか?意外と読めるかな?書けないけど。