隠し味は超能力
2月2日(木)よる11時59分~0時54分放送
増山超能力師事務所に、悦子(中村ゆり)の後輩“チビクソ”こと田丸俊介(柳喬之)がやって来る。そして、「超能力を教えてくれ!」と無茶を言い、篤志(浅香航大)を困らせていた。『超能力』は先天的なものであり、教えて発現するものではない。しかし俊介は、どうしても人の心を読める超能力が必要だと言ってきかない。俊介は近所にある『いこい食堂』の息子で、最近父親の等(寺脇康文)が腰痛で入院してしまったため、勤めていた飲食店を辞めて実家に戻って来たのだと言う。これを機に自分が食堂を継ごうと考えていた俊介だが、俊介が厨房に立つようになってから客の入りが悪くなってしまったというのだ。そのためか、等からは店を継ぐ事を反対されていると言う。篤志が試しに俊介の作った料理を食べてみると、申し分のない美味しさである。それでは何故、客足が遠のいているのか・・・?その時、俊介の脳裏に、かつて等が「俺は超能力者だ。だから客の食いたい味がわかるんだ」と言っていた記憶が蘇った。そこで、自分も超能力を教えてもらおうと増山超能力師事務所を訪れたのだ。数年前、俊介は父親に反抗し家を飛び出した。その後、別の飲食店で真面目に修行を積み、ちょうど料理人としての父親の苦労も分かるようになってきたところだった。「せっかく親孝行が出来ると思ったのに、このまま店をダメにしたら情けない・・・」と悔しさをにじませる俊介。そんな俊介の父親への思いに心を打たれた篤志は、悦子に対して密かに恋心を持っている事もあり、悦子の後輩でもある俊介を何とかできないものかと所長の増山(ココリコ田中)に相談する。しかしその日、増山は何と、俊介の父・等から「いこい食堂を潰してほしい」という依頼を受けていた。「依頼人の気持ちを優先する」とにべもない増山に、篤志は「俺も依頼人の気持ちを優先します」と言い返すと事務所を出て行ってしまう。
その頃、明美(ルウト)は、教育係である悦子の指示で『商店街全員の心を読む』という採用試験に挑んでいた。しかし気分にムラがあり、力が安定していない明美は1日中、商店街に入り浸っているにも関わらず1人の心も読めない。明美はやる気をなくしかけていた。
一方、篤志は「いこい食堂」の厨房で、俊介にサイコメトリーを教えようとしていた。これを取得できれば、客の持ち物に触る事で客の思いを読み取り、味付けや調理のヒントに出来ると思ったからだ。とはいえすぐに出来るものではない。俊介がサイコメトリーを試みても何も見えず、相変わらず客は料理を食べ残して席を立ってしまう。閉店後、自信を失う俊介を励ます篤志。そこに悦子と朋江(平田敦子)も加わり、俊介に少し笑顔が戻る。そして、そんな楽し気な4人の姿を店外から増山が密かに見つめていた。
その日も明美の姿は商店街にあった。何軒やっても成功しない明美に、商売の邪魔だと店員達も次第に困惑し始めている。その空気を感じ取り落ち込む明美に、中井(柄本時生)が「大切なのは『心の声が聞こえて来るまで待つこと』」とアドバイスをする。採用試験であるため本当は手伝ってはいけないのだが、惚れた女の子が悩んでいる姿に我慢できなくなったのだ。中井の気持ちを知らない明美だが、言われた通りやってみたところ、初めて読心に成功。そこから何軒もの店主の心を言い当てていく。
一方、「いこい食堂」で俊介につきっきりの篤志は、一向に成果をあげられず四苦八苦していた。俊介のサイコメトリーは上達する兆しもなく、客足は伸びず、食べ残しも減らないのだ。
そんな中、俊介が事務所を訪れ自分の作った料理を所員達に振る舞う。皆が美味しいと言う中、増山だけが「君には無理みたいだね。店を継ぐのは締めた方がいい」と厳しい。そして所長命令として篤志に、通常業務に戻るよう言い渡す。たが篤志は、増山がどんなに「無駄だ」「諦めろ」と言っても納得しない。そこで増山は、篤志をある場所へ連れて行く。そこは、俊介が最近まで働いていた飲食店だった。そこで篤志は俊介の驚きの過去を知る。
そのころ、俊介は父親が入院する病院に見舞いに行く。手料理の弁当を振る舞おうとする俊介。しかし、等は冷たく拒絶する。
こじれてしまった父と息子の確執を、超能力の力で解きほぐすことができるのか!?
俊介は父のように「超能力めし」を作ることができるのか!?