イントロダクション
“顔が変われば、人生も変わる”
自分の顔が他人の顔に変わったら、果たして人生はどうなっていくのだろうか?
天才美容整形外科医 霧島瞬。人は彼をFACE MAKERと呼ぶ。
かつてアメリカの連邦保安局で
「連邦証人保護プログラム」の手術を執刀していた唯一の日本人。
患者から料金は取らない。
その代わり、オペの報酬としてもらうのは患者のそれまでの顔。
毎回、顔を変えたいゲストがFACE MAKERのもとを訪れ、
新しい顔をもらい理想の人生を歩みだすが、
そこに前の自分の顔をした誰かが現れ人生の歯車が狂いだす・・・。
そして、ラスト5分のカタルシス。
自分の顔を他人の顔に変えた
患者の人生に想定外の結末が...。
驚愕の整形サスペンスが今ここに始まる!!
フェイスメーカーの秘められた過去
アメリカ連邦保安局が行う「証人保護プログラム」。
重要事件の証言者、密告者をマフィアの報復から守るため
保護対象者に整形手術を施し、全くの別人として生まれ変わらせるもの。
霧島瞬は手術の才能が認められ、唯一の日本人医師として参加していた。
霧島はあまりにも天才的な手術で人を生まれ変わらせるため、命を狙われる。
奇跡的に命は取りとめるが、記憶を失ってしまう・・・
記憶を失った霧島がたどり着いた先は、故郷の日本。
日本でも天才的な手腕で人に新たな顔を授ける霧島を
闇の世界ではこう呼ぶようになる・・・「フェイスメーカー」
霧島のオペのルールは、
報酬は患者の元の顔、
新しい顔はフェイスライブラリーから選ばねばならない。
そして、手術は1度きり・・・。
診察室に隠されたフェイスライブラリー
目を閉じた多数の顔が整然と並ぶフェイスライブラリー。
その顔は霧島瞬が、オペの報酬としてもらった患者たちの顔である。
そして、その顔は持ち主であった患者たちに棄てられた顔である。
その数は数千に及び、新しい持ち主が現れるのをひたすら待ち続けている。
キャスト
ストーリー
地味な顔の島野佳代子は音信不通になった彼氏、遠藤弘明を探してとあるレストランへ。佳代子は美女の肩を抱いて店から出てきた遠藤に声をかける。遠藤はこの美女と付き合っていると言い放ち、佳代子の顔を罵って去っていく。彼氏に捨てられた佳代子は自分の顔に憤りを覚える。数日後、佳代子はペルソナクリニックを訪ね、別人に変えて欲しいと看護士の霧島京子に懇願。京子は美容整形では限界があると断るが、どの病院でも断られた佳代子は簡単に引き下がらない。すると、京子は秘密を守る事を約束に地下階への黒いキーカードを佳代子に差し出す。地下1階の診察室では白衣をまとった天才美容整形外科医、霧島瞬が待っていた。
触診後、霧島が照明を点けると、壁にたくさんの顔が並ぶフェイスライブラリーが浮かび上がる。霧島が望む顔に生まれ変わらせてやると告げると、佳代子は恐る恐る壁の顔を見て、1つのサンプルに目を留める。霧島が出した条件は1度オペした人間を2度はオペしないという事。そして霧島は手術の報酬として佳代子の顔をもらうと伝える。そして、佳代子が待つ手術台へ向かう霧島。霧島はアメリカ連邦保安局に所属し、連邦証人保護プログラムによって手術を執刀していた美容整形外科医。姿を変えなければ生命の危機のある要人や重要事件の証人を全くの別人にしてきたのだ。闇の世界では、人に新たなる顔を授ける彼をフェイスメーカーと呼んでいた…。
1ヵ月後、顔に巻かれた包帯を解かれた佳代子は自分の新たな顔をまじまじと見て霧島に感謝する。霧島はこの顔に飲み込まれるなと佳代子にアドバイスを送る。今後、佳代子は樋口麗美という別人として生きていく事に。街を歩くだけで次々にナンパされ、スカウトからも声をかけられる麗美は男に対して自信を持ち始め、遠藤がいきつけのバーへと出向く。麗美がバーのカウンターで飲んでいると、遠藤が声をかけてくる。遠藤は麗美に熱い視線を送り、必死に口説き始める…。そして、遠藤とデートを重ねる麗美は遠藤の態度が昔と全く違ってやさしい事に驚く。
数週間後、遠藤は麗美にダイヤの指輪を渡し、結婚を前提にした交際を申し込む。麗美はキレイになった自分の事なら、遠藤はずっと愛してくれるかもしれないと期待を抱く。その時、遠藤に500万円も貢ぎ騙された女が現れる。麗美はその女性の顔と昔の自分の顔をダブらせ、遠藤が自分を捨てた男だった事を思い出す。佳代子もまた営業成績を上げるための接待費が足りないという遠藤の言葉を鵜呑みにして500万円も渡していたのだ。後日、復讐を誓った麗美は興信所を訪れる。
興信所職員によれば、遠藤はギャンブルの借金が数千万あり、火の車だという。数日後、麗美は遠藤を連れて超高級マンションのモデルルームを見学。麗美が物件を気に入った事を伝え、結婚という言葉をちらつかせると、遠藤は困惑しつつも何とか手付金の1500万円を用意すると約束する。
そんな時、麗美の前に霧島が現れる。霧島は佳代子の顔を売った事を麗美に報告。麗美は誰に売ったか訊ねるが、霧島は答えられないと言って去っていく。数日後、麗美がまだ手付金を支払っていない遠藤に結婚の延期を匂わせると、慌てた遠藤は会社から借りて手付金を用意すると麗美に約束する。遠藤は会社の取引データを改ざんして会社の金を横領。期日までに手付金を支払った遠藤は麗美と共にマンションで購入の手続きを済ませる。帰り道、2人の前に刑事が現れ、遠藤は業務上横領の容疑で逮捕される。刑事は会社に外部から匿名の情報提供があり、会社が通報してきた事を遠藤に告げる。遠藤は助けてくれと麗美の足にすがりつく。だが、麗美は遠藤を足蹴にして、余罪を調べて遠藤に重い罰を与えて欲しいと刑事に要求。麗美は「これが私の復讐よ」と遠藤の耳元で囁き、遠藤は訳がわからないまま連行されていく。遠藤への復習は完遂したかのようにみえたが、数日後、そんな麗美の前に佳代子の顔の女性が現れて…。
ゲスト
天才美容整形外科医、霧島瞬の手術により、内田優子は新しい顔を手に入れ、園部美和として生まれ変わる。美和が顔を変えたのには理由があった。優子は夫の内田保の暴力に堪えかねて離婚を決意。優子が一人息子の幸太を連れて行くと告げると、保は激怒して優子に暴力を振るう。意識が朦朧とする中、優子は思わず傍にあった灰皿で保の頭を殴ってしまう。頭をケガした保は幸太への接近禁止命令の申し立てを裁判所に行う。
弁護士の保の根回しにより、どこにも取り合ってもらえず、幸太と会う事ができなくなった優子は、保に気付かれないよう別人にして欲しいと霧島に依頼。保の暴力が幸太に及ぶ事を心配する美和は内田家の向かいにあるアパートから幸太を見守る事に。アパート前を掃除する美和は家から出てきた幸太に声をかけ、自分は向かいに越してきたのだと説明する。幸太からママと同じ匂いがすると言われ、美和は思わず涙ぐみそうになる。
夜、美和が双眼鏡で内田家を見ていると、幸太が裸足で外に放り出される。もう好き嫌いをしないと保に謝る幸太を見て身を削られる思いの美和は、翌日、下校中の幸太に声をかける。美和がお父さんは優しいかと訊ねると、幸太は逃げるように去っていく。この後、霧島が現れ、新しい顔と引き換えに貰った前の顔が売れたと報告する。美和は他人として、幸太が折檻されている姿を見ていられないと保に抗議する事を決意。内田家に向かうと、幸太の「ママ」と呼ぶ声が聞こえてくる。次の瞬間、愕然となる美和。そこには保と共に元の自分の姿である優子がいた…。
美和は霧島を訪ね、自分になりすましている女性の正体を教えて欲しいと詰め寄るが、守秘義務があると拒否される。自分たちは親子の絆で結ばれていると訴える美和に対し、霧島は絆があれば息子は本当の母親を求めるが、なければ息子を取り戻す事はできないと言い切る。翌日、美和は優子が怒鳴る声を聞き、内田家の室内の様子を窺うと、優子は近づく幸太を乱暴に振り払い、保は泣きやまない幸太を叩いていた。その光景を見て愕然とする美和。その時、美和の肩に手が置かれる。美和が振り向くと、そこには優子が立っていた。
公園にやってきた美和と優子。優子は美和がこの顔の持ち主だったと察し、2度と私の家族の前に現れないでと忠告する。美和が幸太は自分の息子だと主張すると、優子は自分の息子だと反論し、美和が捨てた人生を拾っただけと開き直る。翌日、寂しそうに歩く幸太に声をかける美和。美和はママに頼まれたとウソをつき、幸太を遊園地に誘う。
美和は幸太を安心させるため、ママに渡されたと言って弁当を見せる。それは美和がかつて幸太のために作っていたお弁当だった。中身を見た幸太はママの弁当だと大喜びして食べるが、おかずを服にこぼしてしまう。ママに叱られると怯える幸太。美和がママは優しいと訊ねると、幸太は前の方が優しかったと答え、この頃は一緒に遊んでくれなくなったと打ち明ける。
美和は服のしみを落とそうとして、幸太の体に無数の痣がある事に気付く。幸太はパパもママも僕を叩くと美和に打ち明ける。美和は思わず幸太を抱きしめ、幸太の輪郭にそって顔をゆっくりと撫でる。幸太は以前よく母親がしてくれたことを思い出し喜ぶ。美和は意を決し、顔は違うが私がママだと幸太に告白する。幸太は話が理解できずに混乱する。その頃、内田家は大騒ぎになっていた。幸太が誘拐されたかもしれないと心配する保の言葉を聞いた優子の脳裏に美和の事が過ぎる。そして、美和が幸太と手を繋いで歩いていると、そこに優子が現れ、幸太を取り戻そうとするが…。
ゲスト
女優を目指す増渕恵美子はドラマのオーディションを受けるが、顔が暗いという理由で不合格になる。恵美子は半年間も不合格が続いており、マネージャーから遠回しにクビを伝えられる。高校卒業後、女優を夢見て田舎から上京してきた恵美子。父親は女優になる才能はないと猛反対。父親、健三似の恵美子はもっとかわいく生まれたかったと健三に不満をぶつけ、もう二度と帰らないと捨て台詞を吐いて家を飛び出してきていた。
フェイスメーカーの噂を聞きつけてペルソナクリニックを訪れた恵美子は、女優として成功するために全てを捨てる覚悟で来たと決意を語る。天才美容整形外科医、霧島瞬は顔を変えれば、どんなに説明しても親が自分の子供と信じないケースもある事を伝える。だが、恵美子の意思は固く、二度と両親に会うつもりはないと断言。霧島は望む顔に生まれ変わらせてやると告げ、恵美子はフェイスライブラリーの中から好きな顔を選ぶ。
手術から1ヵ月…。希望通りの顔を手に入れた恵美子は必ずトップ女優になると霧島に誓い、安西エリナという別人に生まれ変わる。エリナはある芸能事務所を訪ねると、即採用される。そして翌日にはドラマのオーディションに向かうエリナ。それは1ヵ月前に顔が暗いという理由で不合格になったドラマだった。ヒロインは厳しい監督に音を上げて降板したという。この役を掴めばスター街道が約束されるヒロイン役。エリナは必ずヒロインに選ばれると意気込む。
エリナが控え室でメイクをしていると母親の増渕聡美から電話がかかってくる。3年も実家に戻っていないエリナに対し、聡美は一度実家に帰ってくればと誘う。だが、エリナはもう帰るつもりはないとキッパリと拒否。聡美は父、健三が心配していると伝え、何かを言いかけるが、エリナは話を聞かずに電話を切ってしまう。エリナは一次審査で迫真の演技を披露して見事合格。監督がエリナを気に入ったと耳にして、エリナは二次審査も必ず通過すると自信を深める。
翌日、エリナは二次審査の控え室の鏡を見て息が止まりそうになる。かつての自分の顔が映っていたのだ。恵美子の顔を持つ女は橋本亜美と名乗り、エリナの隣りに座って準備を始める。二次審査の課題は恋人役に自分の気持ちを伝えるシーン。エリナはかつての自分と同じように亜美も落とされると予想する。だが、亜美は抱きつくという台本を無視し、相手役にキスをして服を脱いで気持ちを伝える体当たりの演技を披露。監督は驚きつつも亜美のアドリブに高評価を与える。
エリナは亜美が注目を集めた事に動揺し、台詞を忘れるというミスを犯す。何とか最終審査に進んだものの、利根川はこのままでは亜美に役を持っていかれるとエリナに忠告する。 エリナは霧島を訪ね、私の顔を売ったのかと詰め寄る。霧島が認めると、エリナはライバルになる人に売った事を非難。霧島はオペをするだけでクランケの背景に興味はないと言い放つ。自分の人生を弄ばれたと感じたエリナは文句を言って帰っていく。
帰宅したエリナは水着姿の亜美が出演する番組を偶然目にする。セクシーな胸元を強調する亜美を見て嫌悪感を露わにするエリナ。更に亜美の露出は続き、週刊誌で亜美がサッカー日本代表のエースと路上キスして抱き合う姿を報じていた。かつての自分の顔をした亜美に押され始め、焦りを覚えるエリナ。利根川はエリナの巻き返しに期待する。利根川はプロデューサーに根回し、ヒロイン役をもらうためのディナーをセッティングしていた。
ディナーの後、エリナはバーに移動し、プロデューサーの小島と2人きりで飲む。小島は演技指導と称し、一夜を共にする事をエリナに求める。だが、エリナはやんわりとかわし、小島はつまらなそうにため息をつく。その時、亜美がバーに現れる。亜美は偶然である事を強調しつつ、会えて嬉しいと小島に体を押しつけ、小島は3人で飲もうと上機嫌に。この後、亜美は小島に寄り添って同じ方向へと帰っていく。
そんな矢先、エリナの携帯に母親の聡美から電話がかかってくる。翌日、エリナは亜美を訪ね、父親の健三が末期癌で今日、明日が峠だと打ち明ける。エリナは一緒に実家に帰って娘を演じ、健三を見送って欲しい。そのためには何でもすると懇願。すると、亜美は明日の最終審査を辞退するなら、完璧に娘を演じると条件を出してくる。女優になるために全てを捨てたエリナが出した答えは…。
ゲスト
頭に拳銃を突き付けられた大久保優はその相手を見てギョッとなる。それは大久保自身だった…。悲鳴をあげて布団から飛び起きる大久保。悪夢から目覚めた直後、玄関のドアを激しく叩く音が聞こえてくる。ヤクザたちが借金の取り立てに来たのだ。大久保は返済を待って欲しいと懇願するが、ヤクザたちに恫喝され、一瞬の隙を突いて窓から逃走する。大久保が自殺を考え、橋の欄干に上がると、何者かが声をかけてくる。それは天才美容整形外科医、霧島瞬だった。
大久保は自分が借金まみれである事を霧島に打ち明けると、霧島は別人に生まれ変わらせてやると告げ、大久保は壁に並ぶフェイスライブラリーの中から、あるサンプルを選ぶ。1ヵ月後、新しい顔を手に入れた大久保は過去を清算し、別人としての人生を歩み始める。大久保が繁華街を歩いていると、前方から健二とチンピラたちがやってくる。
大久保は視線をそらし、健二たちをやり過ごそうとする。だが、健二は大久保の顔を凝視し「アニキ」と声をかけてくる。健二は大久保を若頭の川島直樹と思い込み、仙波組へと案内する。組長の仙波は大久保を見て、身を隠していた川島が戻ってきたと歓迎。仙波は敵対する柏木組と再び抗争になる事を明かし、お前の力が必要だと川島に伝える。抗争が終われば川島は仙波の娘の冴子と結婚し、行く行くは仙波組の跡目を継ぐ事になるという。
川島として生きていく事になってしまった大久保。夜、川島は会員制クラブで健二たちの計らいでホステスたちに持てなされて上機嫌になり、ヤクザの世界も悪くないと考える。そして戸惑いつつも金や女に不自由しないヤクザとしての人生を楽しみ始める。そんな折、川島にベタ惚れの冴子(水崎綾女)がバリ旅行から帰国。冴子は久しぶりの再会を心から喜ぶ。その後、ホテルへと向かった川島と冴子。川島はキスの仕方が変わったと冴子から指摘されるが何とか誤魔化し、もう後戻りは出来ないと決意し、荒っぽく冴子を求める。
ヤクザとして生きると腹を括った川島にオドオドした様子はない。完全に吹っ切れた川島は借金を返さないサラリーマンを蹴りまくる。その頃、冴子は仙波に川島の様子が変だと報告。まるで別人だと聞いた仙波は川島に疑いを持ち始める。
そんな時、自転車に乗った男が近づいてきて、拳銃を川島に向けて発砲。運良く銃弾をかわした川島だったが、命を狙われた恐怖から震え出す。川島が再び橋の上へやってくると、そこにまた霧島が現れる。
川島は命を狙われた事を霧島に伝え、もう一度顔を変えて欲しいと頼む。だが霧島は川島の頼みを断ると、大久保の顔が売れた事を報告。自分の顔に戻れない事にショックを受ける川島に対し、霧島は運命に逆らえば運命に支配され、運命に適応すれば運命を支配できると忠告する。夜、川島は事務所に呼び出される。事務所では正座した男をヤクザたちが取り囲んでいた。
組長の仙波は川島が抗争中の柏木組と裏切りの相談をしていたと疑う。川島が慌てて否定すると、仙波は川島の様子がおかしいと皆が言っている事を伝え、本当に川島かと確認。川島が本人だと必死に訴えると、仙波は拳銃を川島に手渡し、正座している男を撃って証明しろと告げる。ゆっくりと顔を上げる男を見て固まる川島。何と、その男は大久保の顔をしていた…。
ゲスト
工藤初美(町田マリー)は物音がする公園を何気なく覗き込み、サラリーマン風の男が目出し帽の男にナイフで刺される瞬間を目撃する。初美は慌てて逃げ出すが、気付いた目出し帽の男に捕まり、ナイフを振り上げられる。その時、車のヘッドライトが2人を照らし出し、次の瞬間には男の姿が消えていた…。初美は事件を警察に通報。警官と一緒に公園に向かうが、現場には死体はなく、血痕すら発見できなかった。
そして事件を目撃した翌日から何者かに立て続けに命を狙われた初美。身の危険を感じた初美はフェイスメーカーの元にやって来る。これまでの人生を捨てる覚悟だという初美。霧島は別人に生まれ変わらせてやると告げ、初美はフェイスライブラリーの中から1つの顔を選ぶ。1ヵ月後、霧島は新しい顔に生まれ変わった初美に書類を差し出す。それは志村奈々(MEGUMI)という新しい名前とそのIDだった。こうして初美は志村奈々としての人生を歩み始める。
新しい家に引っ越し、別の仕事を見つけた奈々。事件の事を忘れた頃、奈々はテレビのニュース番組を見て凍り付く。それは公園で刺されたサラリーマンが山中で遺体となって発見されたニュースだった。
再び犯人に襲われるという恐怖に怯えながら生活を送る奈々。そんな奈々の前に霧島が現れる。奈々が事情を説明すると、霧島は過去にこだわっても何も得るものはないと忠告し、初美の顔が売れた事を報告する。奈々は顔を買った人に過去の事を教えた方が良いと訴えるが、霧島は過去を教えないのが決まりだと取り合わない。居ても立っても居られない奈々はパソコンのネット掲示板に初美の写真を貼って情報提供を求める。
すると1通のメールが届き、初美の居場所が判明。奈々は初美の顔を買った女のマンションに向かう。その時、マンションから出て行く男の姿を見て、嫌な予感を覚えた奈々が部屋を訪ねると、そこでは初美の顔をした女が胸を刺されて倒れていた。後日、奈々はその女が亡くなった事をニュースで知り、もう狙われる事はないと安心する。そんな時、奈々は危うく車に轢かれそうになり、通りかかった小山内史郎に助けられる。
これを機に奈々と史郎は付き合う事になり、2人はデートを重ねていく。ある晩、奈々は犯人に襲われる悪夢にうなされて跳ね起きる。史郎は隠し事をせず、何でも打ち明けて欲しいと訴える。そして、奈々が公園の事件を目撃した事、顔を整形した事を打ち明けるが・・・。
ゲスト
助手の霧島京子(日向千歩)は洞察力を磨くため、ホステスとして六本木のクラブに1日体験入店する。その店の不動のNo.1は山科麗奈(滝沢沙織)。対照的に麗奈と幼馴染みで一緒に上京してきた小島美世子は、地味で可愛くないことから5ヵ月連続最下位だった。
営業中、社長の竹中のテーブルにつく麗奈と美世子。美世子は水割りを竹中のズボンに零す失態を演じるが、麗奈の機転の利いた対応により、その場は丸く収まり、美世子は麗奈の励ましの言葉を受け笑顔を見せる。閉店後、美世子は麗奈と仲間のホステスが自分の悪口を話している場面に偶然遭遇。開き直った麗奈から「美世子は私の引き立て役」と言われ、泣き崩れる美世子。京子は親友に裏切られ、ショックを受ける美世子をペルソナクリニックに案内する。
美世子は綺麗になりたいという意思を伝えると、天才美容整形外科医の霧島瞬からフェイスライブラリーを見せられる。美世子はその中から1つのサンプルを選ぶ。美世子は逢坂愛(岩佐真悠子)として美貌を手に入れ同じクラブに入店し、麗奈と共に竹中のテーブルにつく。麗奈は自分の上客の竹中が愛に見惚れている事に気付いて困惑する。
店を出た美世子は竹中と共にホテルのスイートルームにやってくる。美世子はNo.1になりたいので力を貸して欲しいと頼み、竹中はその頼みを了承する。愛は自宅アパートで美世子と麗奈が写る小6の時の写真、一緒に上京した18歳の時の写真を見て当時の事を回想する。美世子と麗奈は昔からの親友だったが、愛はもう麗奈を必要としていなかった…。
ある日、店に有名な会社の社長、浦沢が新規の客として来店する。麗奈が接客すると、浦沢はあいさつ代わりに店で一番高いワインをオーダー。新たな上客をモノにした麗奈は愛の視線を感じて優越感に浸る。後日、麗奈は竹中に連絡し同伴に誘うが、竹中は愛と同伴する約束があると断る。激怒した麗奈は愛のアパートに乗り込み、竹中を横取りしたことを非難する。だが、愛は竹中から誘ってきたと開き直り、これからは自分が店のNo.1だと麗奈を挑発する。
後日、再び来店した浦沢だったが、財布を忘れた事に気付いて帰ろうとする。だが、麗奈は名刺を受け取っている事もあり、ツケで飲む事を許してしまう。この日を境に浦沢はツケで飲む事になる。突然、浦沢が店に来なくなり、名刺の連絡先に電話をする麗奈。だが、それは使われていないデタラメの番号だった。麗奈は名刺を頼りに浦沢の会社を訪ねるが、浦沢という取締役はいないと門前払いを食らう。借金だけ背負ってママからクビを言い渡された麗奈。憔悴した麗奈が歩いていると、行く手に愛が現れる。愛は自分が美世子だと麗奈に明かして…。
ゲスト
公園でシャドウボクシングに励むプロボクサーの高津涼。傍らではジムの会長の娘で恋人でもある、朝倉千春が練習を見守っていた。ライバルでもあるチャンピオン、進藤とのタイトルマッチを翌週に控える高津は、絶対にチャンピオンになって幸せにすると千春に約束。その時、チンピラ2人が現れ、高津が手出しできないのをいい事に千春にちょっかいを出してくる。最初は堪えていたものの高津はチンピラを殴ってしまい、そこへ運悪く警官が現れる。
翌朝、朝倉ジムの会長は進藤との試合がなくなり、プロライセンスを剥奪される可能性が高いと高津に伝える。会長は高津が進藤にハメられたと怒りを露わに。昨日の事は全て進藤のジムが仕組んだ罠だったのだ。夜、高津はジムの後輩ボクサー、藤崎を引き連れ、繁華街で酒を煽る。そして、ぶつかった通行人に殴りかかろうとするが、その拳を掴まれる。その相手は天才美容整形外科医、霧島瞬だった。
霧島は手術の事を話し、高津は千春を幸せにできるなら何でもすると伝える。霧島はパンチをまともに喰らえば顔が醜く崩れる可能性があると説明するが、高津の意思は固い。高津はフェイスライブラリーの中から王者に相応しい顔を選ぶ。1ヵ月後、新しい顔を手に入れた高津は田坂顕という別人として再びチャンピオンを目指す事になる。 田坂は朝倉ジムを訪れ、入会したいと会長に伝える。千春は今月中にジムを閉める事を告白。進藤戦の興行が中止になった違約金もあり、ジムは閉鎖に追い込まれたのだ。だが、進藤を倒してチャンピオンになれば借金も何とかなると田坂は会長に食らいつく。会長は田坂にプロの厳しさをわからせるため、藤崎に相手をさせてスパーリングを行う。田坂は藤崎のストレートをかわした後、左の鋭いカウンターを入れる。それを見た会長は田坂の才能に驚く。
数ヵ月後、田坂はデビュー戦を1発KOで飾り、順調に勝ち星を重ねていく。そして千春の誕生日…。田坂がロッカーで千春の誕生日プレゼントの指輪を眺めていると、そこに慌てた様子の千春がやってくる。ジムに進藤が現れたという。誕生日を祝うために来たという進藤は千春に結婚を申し込む。だが、千春は姿を消した高津を待っていると申し出を拒否。田坂は高津に負けるのが怖くて汚い手を使ったと進藤を挑発し、激昂した進藤は相手をしてやると言って田坂をリングに上げる。
進藤は勝ったら千春とデートする約束を強引に交わし、田坂は自分が勝ったら次の防衛戦で指名しろと進藤に言い放つ。スパーリング中、田坂の脳裏に霧島の言葉が過ぎる。パンチをまともに喰らえば顔が醜く崩れる可能性があり、田坂は殴られる事に恐怖を感じる。そして防戦一方の田坂がとっさに放った左カウンターが進藤にクリーンヒット。数日後、進藤は約束通り、次の防衛戦の相手に田坂を指名。絶対勝つと鼻息荒い田坂の前に霧島が現れる。
霧島は高津の顔が売れた事を報告。だが、田坂は自分の過去の顔に無関心だった。
田坂はチャンピオンになったら付き合って欲しいと千春に自分の気持ちを伝える。試合当日、田坂は控え室に姿を見せない千春の事を気にかける。千春は近くの神社にお参りに行っているという。その頃、千春は神社でチンピラ2人に絡まれていた。田坂は心配になって千春の携帯に連絡。状況を知った田坂は急いで神社に駆け付けるが、手出しできないため、チンピラに殴られ続ける。そしてチンピラのパンチが田坂の顔面にヒットした時、高津の顔をした男が現れて…。
ゲスト
15年前、激しく言い争う声に目を覚ました14才の柏木香苗が隣りの部屋を覗くと、そこには血の付いた包丁を握る母親、柏木みのりの姿があった。床ではみのりの愛人、梶田が血を流して倒れていた。以後、殺人犯の娘と言われ、辛い思いをしてきた香苗(椎名法子)は天才美容整形外科医、霧島瞬に美容整形手術を依頼する。殺人犯である母親に似た自分の顔を見たくない、生まれ変わってやり直したいと訴える香苗。そして香苗はフェイスライブラリー中から1つの顔を選ぶ。
手術から1ヵ月が経過し、新しい顔に生まれ変わった香苗は鈴木朋子(矢田亜希子)として別の人生を歩む事になる。数日後、朋子は病院の清掃員として働き始める。仕事中、朋子は苦しそうにしゃがみ込む患者の松山千代(朝加真由美)を助けたことがきっかけで、看護師の沖田俊作と顔見知りになる。その日以来、積極的に話しかけてくる沖田に戸惑う朋子。朋子は母親の事件以来、人と関わる事を避けて生きてきたのだ。だが、朋子は誰に対しても優しい沖田に次第に心を開くようになる。
そして朋子は沖田から交際を申し込まれる。だが、男で身を崩した母親の事が脳裏をよぎり、朋子は沖田を避けるようになってしまう。そんな朋子の前に霧島が現れ、前の顔が売れた事を告げる。翌日、朋子は千代に声をかけられる。元気がない沖田を心配する千代から沖田を元気にできるのはあなたしかいないと言われ、朋子は病院の庭にいる沖田に会いに行く。その直後に朋子は驚愕。なんと、前の自分、香苗の顔をした女性が歩いていたのだ。近くにいた千代はその女性を見て「香苗」と呼びかけた後、胸を押さえて苦しみ出す。
病室へと運ばれた千代。朋子が目を覚ました千代に香苗の事を訊ねると、千代は自分の娘だと告白。娘に会う資格がないと自責の念に駆られる千代は、人を殺して14年服役していた事を朋子と沖田に打ち明ける。千代は香苗を近くで見守るために半年前に顔を変えたという。そして千代は末期ガンと診断された事を告白。千代が娘に辛い思いをさせた罰が当たったと自分を責めると、朋子は香苗の苦しみを代弁して千代を厳しく非難する。
朋子は霧島を訪ね、千代の顔を変えたのかと問い詰める。霧島は他の患者の事を話すつもりはないと言い放った後、ある女性の話を話し始める。夫に先立たれ、1人娘を1人で育てる事になった女性。彼女は必死に働いたが、夫が残した借金もあり、その日の生活もままならなかったという。話を聞いて千代の事と気付く朋子。続けて、霧島は彼女の恋人が娘にまで手を出そうとした事を伝える。朋子は千代が香苗を守るために梶田を刺したという事実を初めて知る。その日の夜、千代の容態が悪化して…。
ゲスト
少女漫画家、如月リリカ(佐藤めぐみ)の双子の妹、如月信子(佐藤めぐみ[2役])はリリカと違う顔になりたいと天才美容整形外科医、霧島瞬(永井大)に美容整形手術を依頼する。顔は同じだがリリカと信子の性格は正反対。派手で社交的な姉リリカは傲慢な正確だが男性にモテモテ。自分の私生活を赤裸々に描いた漫画が大ヒット中の売れっ子だった。一方の信子はリリカのアシスタントとして漫画を仕上げ、姉のマネージメントもする影の存在。信子はそんな人生がイヤになったと霧島に明かす。
霧島は信子がリリカと同じ男性を好きになったからだろうと指摘する。すると信子は好意を寄せる編集長、片岡慎司にリリカも恋心を抱いていたことを話し始める。片岡に夢中のリリカは恋人の浜田と別れた事を明かし、片岡と朝帰りしたことを信子に見せつける。信子は双子のこの顔を捨てたいと訴え、霧島はフェイスライブラリーを用意。信子はその中から1つのサンプルを選ぶ。
1ヵ月後、新しい顔に生まれ変わった信子は岡本あゆみ(鈴木亜美)という別人として生きていく事に。アパートへ引っ越したあゆみはリリカに連絡し、二度と戻らないと伝えて過去と決別。あゆみは本当に自分が描きたい漫画を描き、完成した原稿を持って片岡編集長のもとを訪れる。片岡は評価しつつもリリカの作品と似すぎていると指摘。同じ作風の作家は2人もいらないと言われ、落胆するあゆみだったが、片岡の計らいにより、編集部で働く事が決まる。
そんな折、片岡の携帯にリリカが殺されたという連絡が入る。犯人はリリカにフラれた元交際相手の浜田だった。姉のリリカが亡くなり、ついに双子の呪縛から解放されたあゆみだったが、そんな彼女の前に霧島が現れ、信子の顔が売れた事を伝えて去っていく。
数日後、あゆみは編集部に呼び出され、片岡から紹介したい人がいると告げられる。あゆみの前に現れたのは、信子の顔を持つ女性だった。またしても双子の顔に縛られるあゆみだったが・・・。
ゲスト
シェフの柏木さとみはグルメ雑誌の撮影のため、次々と美味しそうな料理を作るが、記者相手に完成した料理の説明をするのは、新米シェフのリサだった。数週間後、「カリスマ美人シェフ訪問!」と題された記事にはさとみが作った料理が並び、その隣にはリサの写真が掲載されていた。さとみが自分の写真も名前も出ていないと憤慨すると、オーナーの田島(大鶴義丹)は美人シェフがいるから取材に来てくれたと発言。さらに田島は陰気でブサイクなさとみが作っているとわかったら食べる気をなくす客もいると言い放つ。
さとみが落ち込みながら帰宅すると自宅に中学の同窓会の案内が届いていた。さとみは暗いという理由でいじめられた中学時代を思い出し、その案内を破り捨てる。後日、さとみは天才美容整形外科医、霧島瞬(永井大)に手術を依頼。一流の料理を作るさとみは料理の腕と同じ位の一流の顔が欲しいと訴える。暗いと皆から仲間はずれにされた事も理由の1つだった。
1ヵ月後、新しい顔に生まれ変わったさとみは杉原マリエ(星野真里)として新たな人生を歩み始める。マリエは以前の店より格上のフランス料理店を訪ね、雇って欲しいとオーナーに直談判。マリエが料理を作ると、オーナーはその腕前に驚嘆して即採用を決める。そして、マリエはグルメ番組の取材を受け、カリスマ美人シェフとして脚光を浴び始める。だがマリエはそれだけでは満足できず、過去を清算するため、杉原マリエとして中学の同窓会に出席する。
有名シェフの登場に会場がざわつく中、マリエは串崎雄也、和之、ミカの存在に気付いて凍り付く。彼らはさとみをいじめたグループだった。マリエは顔を変えた事を利用し、有名シェフのマリエとして雄也たちと会話する。雄也たちがマリエの事を覚えていないと謝ると、マリエは半年在籍して海外に転校したとウソをつく。
二次会の店に移動後、雄也たちは太った男子生徒の話題を話し始める。この世から抹殺したと笑って話す雄也たち。話を聞くマリエの表情は徐々に引きつっていく。マリエは話題にあがった生徒の名前を覚えていた。さとみと同じようにいじめられっ子だった小川寿男。さとみの味方だった寿男は卒業間近に屋上から飛び降りて自殺。マリエは事件の真相を突き止めるため、雄也をデートに誘う。
そしてマリエは折を見て男子生徒を抹殺したという話題を雄也に切り出す。マリエが事件の真相を確認すると、雄也は和之、ミカと一緒に寿男を殺したと打ち明ける。マリエは寿男を殺し、自分をいじめた雄也たちに復讐する事を誓い、彼らをレストランに招待し、自らの料理で毒殺することを計画する。
順番に料理が出され、最後にデザートのタルト・タタンがテーブルに運ばれる。これはフェーブという人形を入れて焼くデザート。人形が入っていた人はその日、王様になれるという。マリエの説明を聞いて盛り上がる雄也たち。だがマリエがデザートに入れたのは人形ではなく、毒薬だった。マリエはデザートを配りながら今日が何の日か知っているかと雄也たちに訊ねる。カレンダーを見て急に青ざめる雄也。寿男が屋上から飛び降りたのは15年前のこの日だった。この後、マリエは寿男の自殺に関する驚愕の事実を知って…。
ゲスト
警察署を出てきた刑事の椎名遥(藤谷文子)に刃物を振りかざす女子高生の黒田理子(真野恵里菜)。遙は刃物をかわし難を逃れるが、その女が理子だと認識すると、捕まえることなく逃がしてしまう。後日、遙は天才美容整形外科医、霧島瞬(永井大)に美容整形手術を依頼する。霧島は刑事と聞いて依頼を断るが、遙は警察を辞めるつもりだと意思を伝える。かつて、覆面パトカーで指名手配犯を追跡していた遙。遙は衝突してきた犯人の車を避けて歩道に突っ込み、理子の目の前で理子の母親を轢き殺してしまったのだ。親せきの家をたらい回しにされ、素行が悪くなり不良となった理子。遙は理子の力になって罪を償いたいという。
1ヵ月後、新しい顔に生まれ変わった遙は槇野美里(白石美帆)として新たな人生を歩み始める。援交目的の中年男と言い争いになった理子だったが、そこに美里が仲裁に入り、助ける。
美里は反抗的な理子を自宅アパートに連れて行って手作りカレーを振る舞う。美里は家族がいないという話を聞き出し、ここに来ればと理子を誘う。翌日から理子は美里と一緒に暮らし始める。母親の死後、理子の素行が悪くなった事に責任を感じる美里。美里は理子に立ち直ってもらおうと努力するが、理子の反抗的な態度は変わらない。そんな美里の前に霧島が現れ、元の顔が売れた事を伝えて去っていく。
その直後に警察から連絡を受ける美里。理子がカラオケルームで喫煙して補導されたのだ。その帰り道、2人は遙の顔をした女性が歩いている事に気付く。美里は遙に詰め寄ろうとする理子を必死に制止する。後日、遙の顔をした女性は刑事として現場に復帰し、理子は遙が復職したと勘違いする。理子は母親の仇をとるため、刃物を持って遙の顔をした女性に襲いかかるも失敗。
帰宅した理子が遙に殴られた事を明かすと、美里は理子の復讐心が消えていないことを知り自分が母親を殺したと告白。美里は理子に償うため、整形して名前を変えたと明かす。だが、理子はその話を信じずに家を飛び出し、遙の顔をした女性と決着をつけようとするが…。
ゲスト
鍋島組若頭、矢野修一の裁判を傍聴席から見つめる刑事の椎名遙(藤谷文子)と沢田。狭川真由美(小野真弓)、青木富士朗は証人として出廷し、真由美は矢野が麻薬の取引をしていたと証言。矢野は組の世話になりながら裏切った真由美と青木に激昂する。閉廷後、天才美容整形外科医、霧島瞬は裁判所から出てくる遙に声をかける。遙は極道から足を洗うため、霧島の手術を受け、刑事である遙の顔を偶然手に入れたのだ。組織は遙の顔に価値を見出し、彼女は鍋島組に戻って幹部に出世していた。
鍋島は警察から情報を盗み、2人を見つけて殺せと遙に命じる。その頃、沢田は命を狙われている真由美と青木の手術を霧島に依頼していた。そして1ヵ月後、2人は新しい顔に生まれ変わり、真由美は小松亜紀、青木は小松拓朗として堅気の人生を歩み始める。
数日後、遙は真由美と青木の居場所を教えて欲しいと沢田に詰め寄る。だが、沢田も2人の居場所を知らなかった。今度は霧島を訪ね、2人の手術をしたのかと確認する。遙は質問に答えない霧島の態度から2人が手術を受けたと確信する。霧島は2人が昔の遙と同じように堅気になろうとしている事を伝える。偶然、刑事の顔を手に入れた遙は堅気にならずに鍋島組に戻り、警察の内部事情を組織に流す事によって幹部になった。自分はチャンスを掴んだと訴える遙。だが、霧島はチャンスを逃したんだと言い放つ。
新しい顔を手に入れた亜紀と拓朗は、小さな焼き鳥屋を始めていた。そこに沢田が偶然、来店。沢田は2人と会話し、2人が生まれ変わった真由美と青木だと察する。亜紀は妊娠した事を沢田に報告し、沢田は自分の事のように喜ぶ。一方、鍋島は3日以内に2人を始末できなければお前を殺すと遙を脅す。そして遙は手掛かりを掴むため沢田を尾行。沢田は2人が営む焼き鳥屋を訪れ、遙は店内の様子を窺った後、偶然を装って店内へ。遙は沢田たちの会話を聞き、2人が手術を受けた真由美と青木だと確信する。その時、沢田はベビー服を2人にプレゼントし、遙は2人が子供を授かった事を知る。幸せいっぱいの2人を見て複雑な気持ちになる遙。約束の3日目は明日に迫っていた…。
ゲスト
ペルソナクリニックにやってきた篠塚舞(田中美里)の顔を見て驚愕する霧島瞬(永井大)。舞は顔を変えて欲しいと霧島に頼み、父親の借金返済のため、クラブで働かされている事を告白する。借金は一向に減らず、最近は売春を強要されているという。霧島はアメリカにいた事があるかと訊ね、舞は学生の頃にいたと答える。霧島は舞の顔をじっくりと見つめる。その時、霧島は不意に頭痛に襲われ、それと同時に過去の記憶がフラッシュバックする。京子は苦しむ霧島を見て、診察を後日にして欲しいと舞を送り出す。
舞と昔の自分が写る写真を取り出す霧島。それはアメリカでの事件後、唯一残った写真だった。霧島の失った記憶は曖昧なままだったが、舞を愛していた事をはっきり覚えていた。アメリカで証人保護プログラムの医師だった霧島は敵対するマフィアに命を狙われ、顔を変えて保護されたのだ。
夜の繁華街。霧島は舞の店を訪れ、アメリカにいた頃の事を訊ねると、舞は恋人と一緒に暮らしていたと明かす。その恋人は医療関係の仕事をしていたが何年か前に死んでしまったという。その彼と結婚するつもりだった舞。だが、舞が帰国中に彼の家が火事になってしまったという。舞はスタッフに呼ばれ、店の奥へと消えていく。奥にある事務所で待ち受けていたのはヤクザたちだった。
ヤクザたちは稼げない舞に売春を命じ、殴ろうとする。助けに入る霧島だったが、ヤクザたちは舞にナイフを突き付け、手出しできなくなった霧島を容赦なく痛めつける。舞はホテルの一室で霧島を手当てする。霧島は持っていた写真を舞に見せると、舞は自分と恋人だった神坂蓮の写真を霧島が持っている事に驚く。霧島は記憶がなく、唯一持っていたのがこの写真だと伝える。舞は霧島が整形した蓮だと確信すると態度を豹変させ、霧島のせいでマフィアに利用される羽目になったと怒りを露わにする。
蓮が生きていると考えたマフィアは蓮の恋人である舞を捕まえて利用しようとしていた。逆らえば殺される舞は言いなりになって蓮の行方を探していたという。舞はナイフを持って霧島に襲いかかる。その時、ヤクザたちが部屋に入ってくる。マフィアから蓮を見つけたら舞を始末しろと命じられたヤクザは舞に向けて発砲する。だが霧島は一瞬の隙を突き、舞を連れて逃げ出す。
建物の陰に隠れ、ヤクザたちの追跡をかわした霧島と舞。霧島は舞を助けるため、手術をして顔を変えると伝え、舞の顔を撫でる。その瞬間、大きな衝撃が霧島を襲う。写真に写る舞と顔の焦げた男、炎の中で倒れている神坂、包帯を取って現れる霧島の顔…、次々とフラッシュバックする過去の出来事。霧島は舞の顔に触れた瞬間、全ての記憶が蘇ったのだ。果たして、霧島が思い出した衝撃の過去とは…。
ゲスト
音楽
スタッフ
脚本 | 荒井 修子 高山 直也 田中 眞一 田辺 茂範 ほか |
音楽 | 羽岡 佳 |
主 題 歌 | 阪井あゆみ「幸せのルール」 (EMI Music Japan Inc.) |
チーフプロデューサー | 堀口 良則 |
プロデューサー | 尼子 大介 遠田 孝一 ・ 山本 喜彦(MMJ) |
演出 | 植田 尚 ・ 大塚 徹 ・ 二宮 浩行(MMJ) 安見 悟朗 |
DVD情報
「フェイスメーカー」ディレクターズカット完全版DVD-BOX
- 価 格
- 17,850円(税込)
- 仕 様
- 7枚組/本編映像 約385分+特典映像 約63分/カラー/片面1層/ドルビーデジタル2.0ch
- 特 典
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- 番宣番組
- 永井 大・日向千歩インタビュー
- クランクアップ映像
- 予告編集
- ≪ 封入特典 ≫
特製ブックレット20P(予定)
- 品 番
- PCBP.61949
- 発売・販売元
- (株)ポニーキャニオン