ストーリー

23時限目
9月19日(土)
謎の一日体験入所者

  鑑は“どこでもドア”を開発するプロジェクトのリーダーになってほしいと高校の同級生だった新日本総合研究大学院大学、KECの刀祢大和に誘われる。鑑が悩んでいると、そこに暦が突然現れる。暦は鑑がKECに誘われたが、乗りきれない事を知っていた。暦は鑑がもう“どこでもドア”を必要としていないと考えていた。この後、暦は授業を開始すると言って、教師をクビにすると鑑に言い放つ。

  鑑はプロジェクトに参加する事を大和に伝え、参加を知った所員たちは歓喜の声を上げる。大和は今夜中に神の粒子と言われるヒッグス粒子を発見し、ドア開発で世界のトップに出ると宣言。ムチャな目標だったが、鑑も所員たちも張り切って研究に取り掛かる。翌朝、大和は徹夜明けの鑑に一日体験入所者の無響零子を紹介。鑑は極秘の研究施設に零子が一日体験入所してきた事には何か裏があると疑う。

  零子は所員たちから研究に使う機械LHCを駆動する行程の説明を受けるが、すぐに飽きたと言い出す。鑑が注意すると、零子はヨミという人に言われて来ただけと興味がない事を訴える。零子は“どこでもドア”だけでなく、あのマンガさえも知らなかった。鑑は教育し直してやると言って、零子を別室に連れて行く。そして、鑑はあのマンガ全45巻を零子に渡し、全巻読むまで部屋から出るなと命じる。

  鑑が気付くと、マンガを読破した零子がLHCを操作していた。零子は一度見た事は何でもできる特殊能力を持っていた。零子はドアに興味が沸いたと興奮気味に鑑に伝える。零子は柊学園の1年生で、ヨミと呼んでいたのは暦だった。鑑は暦が何か企んでいると察する。零子は鑑と会ってワクワクする面白いという感覚が初めてわかったと明かす。この時、零子は難しいヒッグス粒子を検出する事に成功する。

  零子は面白い事をもっと教えて欲しいと頼み、鑑は敷地内にあるマンガやフィギュアを扱う専門店に連れて行く。これは大和が鑑のために用意したものだった。鑑はこのお店の楽しみ方を零子に教え、2人の間に師弟関係ができる。この後、鑑はこれまでの生活を訊ね、零子は山奥の療養所で特殊能力の検査を受けていたと明かす。同じ事を繰り返す検査は退屈だったという。暦はそんな零子の前に現れ、面白いという感覚を教えてくれる人に会わせると約束。零子は暦に誘われ、柊学園の生徒になったという。

  そして昨日、零子はこの施設に来いと暦に言われたのだ。零子は鑑の言う事を聞いていれば、毎日面白くなると期待していた。だが、話を聞いた鑑は部屋に戻れと零子に命じ、零子は鑑を怒らせたとショックを受ける。鑑は怒ったのではなく、零子が面白いという感覚を履き違えている事に呆れたのだ。この後、非常警報が館内に鳴り響く。研究室のメインサーバーがサイバー攻撃を受けているのだ。何者かがヒッグス粒子のデータを根こそぎ奪おうとしていた。鑑と大和は急いで研究室へと戻るが…。

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